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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

院長コラム

 先日仕事から帰って、子供達が録画したビデオを見ようとして目次を見てたら、「松本清張生誕100年記念作品 駅路」(向田邦子さんとの合作) と言うタイトルが眼に留まり、観てみた。
 またもや年がばれるが、今は亡き松本清張さんは昔からのファンで、その頃はビデオなんてなかったので、「砂の器」や「鬼畜」などをよく映画館に観に行ったものである。

 そのドラマを観て松本清張らしいストーリィーの素晴らしさに感動したが、それだけでなく、「いや~・・・、役所広司ってマジにシブイな~・・・。」なんて思いながらその日は寝た。
 そしてなんと昨日たまたまテレビを付けたら、また役所広司が出ていたではないか!

「象の背中」と言う映画である。(松本清張の作品ではないのだが。)
 熟年のサラリーマン(役所)が肺癌になり、最期に愛する妻に送るラブレーターのような内容だったと思われるのだが、私がテレビをつけた時には殆ど終りかけていた。
 ただ、そこで役所広司と兄の岸部一徳との会話がとても気に入った。

 「ごめんね・・・。覚悟は決めてるなんて言ってても、実は死ぬのが怖いんだ・・・。誰にもこんな事言えなくて・・・。」と泣きながら言う役所に対して、兄の岸部が 「いいさ。人間なんてどうせみんな弱虫なんだ・・。」と言う台詞。(ちょっと違うかも知れないけど・・・。)
 なんかこう・・・ズシンと来たな~・・・・。
 「表で見栄を張ってはいても、誰もが何かしら抱えていて、頑張ってはいるけど本当は人間は弱い生き物なのだ。そしてそれで良いんだよ・・・。」と言うことなのだろうか・・・。

 先の松本清張さんの作品の内容ははしょってしまったが、内容も役者もさることながら、ドラマが終った後の加藤登紀子の歌う、今は亡き河島英五の「生きてりゃいいさ」も良かったな~・・・。
 私にとってとても思い入れの深い歌だっただけに・・・。

 でっ、結局私は何を言いたかったのか・・??
自分でもよくわからないのだが(適当ですみません・・・。)、それはさて置きお薦めの二秀作であった。(^^)V

2009年 5月 04日 掲載

 先日の土曜日(4月4日)に、昨年末まで勤めていてくれた小森さんの結婚式がありました。

 11時まで診察をして、後は加藤先生に病院を任せて、病院代表として私が出席させて頂きました。
 教会で式が始まり、バージンロードをお父様と一緒に歩いてきた小森さんを見るやいなや・・・涙が出てきましたね~・・・。

写真の通り “とても美しい花嫁さん”でした。

式の後、披露宴の前に綺麗な花嫁さんとパチリ! 私は心なしか瞼が腫れていて、みっともない顔をしてますが…。

 当院には一年と9ヶ月勤めてくれたのですが、当時ベテランスタッフのうちの一人の体調が思わしくなく、彼女が休み勝ちだったので、日常の診察はスタッフ以外ではアルバイトの人達に助けてもらいながら切り抜けてこれましたが、緊急の手術が入った時は、何度か小森さんに助けてもらいました。

 血を見るのが好きな人はそうそういないと思いますが、彼女は人一倍嫌いだったようで、勤め始めて数ヶ月の間は、彼女の休憩時間に私達が手術をしていると、休憩が終って病院に戻ってきた彼女は、「きゃ~!・・・。」と言いながら、眼を伏せるようにして手術室を通り過ぎて行きました。

 そんな彼女でしたが、人手不足なのを察して、緊急の夜中の手術や祭日の手術など、嫌な顔ひとつせずに外回り役(手術中の動物の身体を温めたり、注射や点滴の準備など)として頑張ってくれましたっけ・・・・。
 ですので、彼女の花嫁姿を見たら、この二年弱のいろいろな思いが駆け巡り、涙が止まりませんでした。

式が終わって、ご主人と退場するところです。

「あすかさん、今まで本当にありがとうね! 素敵なご主人に巡り会えてよかったね! どうかお幸せになってね!!」

と言う訳で、本当に感激した結婚式でした。

少しぼやけてしまったのが、とても残念です(-.-;)。 本当に素敵なお二人でした。

2009年 4月 10日 掲載

 今日のミーティングで、ちょっと?ショッキングな事を看護士から聞きました。

 とある日、加藤先生がある猫ちゃんを診察していた時、隣りで診させて頂いてた私の診察が終り、「○○ちゃん、お待たせしました~!」と次の飼い主さんを私がお呼びした時の話です。
 私の声を聞くやいなや、隣りで加藤先生が診ていたその猫ちゃんが“ビクッ!!”としたそうです。

 その状態を見るやいなや、飼い主さんが 「この子は、男の人が怖いんだよね~・・・。○○ちゃん、大丈夫だよ!」と、その猫ちゃんに語りかけていたらしいのです。
 その看護士曰く、「業者さん始め、その時誰も男の人はいなかったので、一瞬耳を疑いましたが、よくよく考えたら、それは先生(わたしの事です)の声だったんですね~・・・・。」との事。

 ガチョ~~ン!!
 (かなり古いですね~!年がバレバレですね(笑)!)
 そうでしたか~・・・・。と言う感じになりました。

 でも、正直言って今までの間、男の人の声に間違えられる事は結構ありました。
 中学校時代に、仲の良かったYちゃんが家に電話をしてくれた時、彼女はよく弟と私を間違えてましたし(オイオイ・・・!!)、この仕事に入ってからも、入院中の患者さんの様子をお伝えしようとお電話した時など、そこのお父様がお出になられると、「オイッ!男の先生から電話だぞ!」と言う声を何度か耳にしました・・・。

 もっと酷い話ですと、大学を卒業してから、ある大学の聴講生をさせて頂いていた時に、今の様に髪を短く切って、Gパンに革ジャンを着て歩いてましたら、後ろに男子生徒が二人歩いてて、「オイ!前に歩いてる奴さあ、男だと思う?それとも女だと思う??」と小声で?囁いているのを聞いて免疫も出来ています。
 今の私でしたら、クルッと振り向いて、「悪いね~・・。わたしゃ、女だよ~!!」と言える厚かましさがあるのですが、その時はまだ20台でしたので、赤くなってうつむいているだけでした・・・。(そんな時期もあったんだな~・・・と言う感じですね!(笑)。)

 まぁ~・・・・。それもどうでもいい事だとも思います。
 大学時代の九州出身の剣道部の先輩のお言葉をお借りしたら、「まあ、ええじゃないや~・・・!!」という感じですかね~・・・。

 良しにつけ悪しきにつけ、年を取るという事は、いろいろな面で変わってくるものでして、最近些細な事には拘らなくなってきたように思います。(意識して拘らないようにしているうちに拘らないようになったというのが正しいかも知れませんが・・・。)

 治療の面で飼い主さんとのお話の中で、どうしても拘らなくてはならない事は、ちゃんとお伝えするにしても、どうでも良い事に関しては、「まあ、ええじゃないや~・・・!!」と思える私がいますね~・・・。(やはり年を取ったせいでしょうか・・・??)

 ひとまず・・・・真正面で向き合った時に、「こいつ、男?それとも女?」と言われる日が来るまでは、「まあ、ええじゃないや!」と思ってますね~・・・アハハ\(^0^)/・・・!!

2009年 3月 11日 掲載

 結構仕事に関係ない事ばかり書いてきているので、番外編でも何でもないのですが(^^;)・・・。
 今月の17日で、阪神大震災からちょうど14年が過ぎました。
 私の母が兵庫出身と言うこともあり、あの朝一度に親戚を二人亡くしました。
 多くの方(約6500人)と動物達が亡くなりましたね・・・。
 まだまだ身体や心の傷が癒えない方もいらっしゃる事だと思います。
 亡くなった方々に心からお悔やみ申し上げます。

 ところで・・・その後一日か二日して、イスラエルがガザ地区への停戦をしましたね。
 仕事柄、あまりテレビを見る機会がないのですが(とか言いながら、実は夜中お笑い番組の録画にはまってますが・・・。)、このニュースはとても気になって見てました。
 大人だけではなく、子供も含めて1300人の犠牲者を出しましたね・・・。
 たまたま今の私は、ここ日本の愛知に生まれて大きな地震に遭う事もなく、そして戦争にも巻き込まれずに、こうして元気で生きてますが、一歩間違えたら(もしそこに生まれていたら)それらの犠牲者になっていたのかも知れないと思うのですね・・・。
 なので、確かに人事ですが、人事ではない様な複雑な気持ちでニュースを見ていました。

 なぜ戦争が起きるのか・・・??
 当事者からすると深い訳があるのかも知れませんが、本当に疑問と悲しみと怒りの気持ちで一杯になります。
 なんで、人間の様な素晴らしいところを持つ生き物が殺し合いをしなくてはならないのか・・・。。。

 ところで、7年前にインドへ行った時、たまたまそのツアーで バラ・サイババという方にお会いしました。
 そこで、「3つのお願い事」をしました。

1. 私と出会った人達(デヘヘ・・・私も含めて)がみ~んな健康で幸せでありますように
2. 世界中の戦争がなくなりますように
3. 三つめは・・・むふふ・・・内緒です。

 私のお願い事の紙をご覧になりながら、サイババは腕からガネーシアのネックレスをシャラシャラン☆と出して下さり(実に摩訶不思議でした!)、「ダイジョーブ、ユーアーハッピーよ!」みたいな事を言ってくださったのですが、私の英訳が悪かったせいか紙に書いたそのお願いごとの二つめが叶いませんでした。

 いつになったら、争いごとのない平和な日が訪れるのでしょう・・・・。
ガザへの“終戦”が来る事を願って止みません。

2009年 1月 19日 掲載

 開業してからずっと思っている事の一つに、「飼い主様への言葉の重さ」があります。
 実は二年くらい前にも、この事について書かせて頂きました。(インドのバッタチャリア先生の話をお出しして。)

 小さい頃からずっと子供の様に飼ってこられた動物達ですが、10年くらい経つと 「気がついたら自分の年を越えていた!」と言う事がよくあります。
 おそらく寿命から換算するのでしょうが、言い換えると、殆どの動物は加齢の速度が人間よりも早いと言う事なのですね。
 例えば犬猫の場合、人間に例えると最初の一年は18歳から20歳で、その後一年毎に4~5才年を取ると言われています。

 高齢になった動物達をお連れになった時、難治性疾患に罹っている場合が多く、その病気についてご説明していると、段々飼い主様のお顔の様子がお変わりになるのを感じます。
 私達は、現時点の状態だけではなく、今後考えうる病態もご説明しなくてはなりません。
 そういう時って必ず 「私達の仕事って、決して飼い主様を不安にさせる事じゃないんだけどな~・・・。」と思います。
 なので「本当は言わない方が良いのかな~・・・。」と。
 でも、もし病状が悪化して、そういう状態に陥った時に、「『何であの時言ってくれなかったの?!』と、飼い主様に言われてもよくないし・・・。」と思ったり・・・。

 また診察の中で飼い主様から「ネットで調べたらこういう風に書いてあったんですけど・・・。」と説明よりも先に言われる場面もあったりで、今まで病気の説明で手抜きをしてきたつもりはないのですが 「これだけ情報過多になってる時代だからこそできるだけきちんとご説明しなくてはならない!」と思ったりもします。

 後で一人になってじっくり考えてみると、「飼い主様の心配を助長させる様な事なんて、本当は言う必要ないんじゃない?!」と言う気持ちと 「でも、大事な子の事だから、深くいろいろお聞きになりたいと思ってらっしゃるよね・・・。」と言う気持ち、そして「こういうご時世だから、もしかしたら、実は自分自身の保身もあって、説明してるところがあるんじゃないのかな~・・・?!」と思ったり・・・。

 実に回りくどいコラムになってしまいましたが、色んな面で未熟者の私だからこそ、「保身も何もない、ある意味本当に患者さんと飼い主様の事を考えながら、ご説明しなくてはならないな~・・・。」と、考えている今日この頃です。

2009年 1月 19日 掲載

 先日、たまたま竹内まりやさんのCDを購入して、 『みんなひとり』 と言う曲を聴きました。
 三年前に松たか子さん主演のドラマ(見たことないのですが・・・(^_^;)。)の主題歌として作られたらしいのですが、その歌詞がなんとも良いのですね~・・・。

 かいつまんで説明させて頂くと、「色んな事が起きて本当に辛いと思うこともあるけど、あなたという友達(心友)がいてくれて、その笑顔に励まされて本当に感謝している。」と言うような意味合いの歌でした。

 診察室で飼い主さんと向き合っている時に、連れてこられる子(動物)の病気だけでも憂鬱でしょうに、それでも笑顔で対応して下さるのだけど、実は動物の病気だけではない、いろいろな物を抱えてらっしゃるんだな~・・・・なんて感じる場面があったりすると、この歌を思い出します。
 「・・・どんな強い人も 弱さを隠してる 外には出せない傷抱えながら みんなひとりぼっち それを知るからなお あなたの大事さがわかるよ・・・♪」
 
 私くらいの年になると、誰もがずっと順風満帆の人生なんてことはありえないんだろうな~・・・と思います。
 なので、その方の抱えてらっしゃる問題は私には解決できないのですが、その方の動物の治療に関わらせて頂いて、少しでもその方の笑顔を見る事ができたら、本望だな~・・・なんて思います。
 まだまだ微力なのですけどね~・・・。(あかん、あかん・・・!言葉は言霊と言いますから、その言葉の通りになってしまうので、キャンセルキャンセル!ですわ・・・f^_^;。)

2009年 1月 05日 掲載

先日は、J氏の予言通りの地震が来なくて良かったですね~・・・。
 丁度13日の夕方、手術が入ってましたので、術中に「もし停電になったらどうしよう・・・。」と、一瞬不安が頭をよぎりましたが、心配していた地震もなく、手術も無事に終わり、ホッとしました。
 でも、スタッフ達と「もし、地震が来たら・・・。」と言う事を話し合う良い機会にはなりました。

 ところで今日は、我が家のムサシ(シェパード、三歳 ♂)について書かせて頂きますね。
 うちのムサシは、三年前に次男の愛犬として、そして当院の献血犬として、我が家に来ました。

 ムサシは、来た時から、“ヤンチャな犬”と一言では片付けられない程の横着な犬でした。
 私は、物心ついた時からずっと犬を飼ってきましたが、今までの中で一番手の掛かる犬でした。
 飼った当初は、私と次男なりにしつけの方も頑張ったつもりでしたが、散歩の途中で猫やカラスを見つけると、リードをつけたまま追っかけようとして走り出し・・・「意地でもリードを放す訳には行かないわ!」と、私も必死でしたので、何度か転んだ事があります。
 そこで、犬山動物病院の太田先生の薦めもあり、メヒアさんの所に訓練に出したお陰で、今では、「ヒール(私の左に着くこと)」と「ノー」を覚えてくれたので、その後はちゃんとお利口にお散歩もさせてくれるようになりました。

 いつもは“飼い主さんである次男”が毎日お散歩をするのですが、先日たまたま彼がお囃子の稽古で遅くなったので、私が代わりに散歩しました。

 軽い訓練をしようと、「ヒール!」と言ってから、少し歩いて「回れ右」をしようとした途端、息子のスリッパを履いていた私は、ジャリ道で滑ってしまい・・・見るも無残な姿で転んでしまいました。
 そこで・・・「そうだ! 前テレビでやってたように、せっかくだから私が緊急事態になった時のムサシの反応を見よう!」、と思いつき、そのまま死んだふりをしました。
 す、すると~・・・ムサシは心配そうに私の身体を舐めまわし出したではありませんか・・・!そして、私の身体の周りをくるくる回ってから守るかの様に仁王立ちをし始めました。(やる~・・・。ムサシ偉い!!)

 これには、私もびっくりしました。
 と、そのうち私の反応がないのを見て、飽きたのか、「何か面白いことないかな~?」とキョロキョロしだしたので(良いように解釈をしたら、誰かが来るのを待っていたのかも知れませんが・・・。)、次に私は「う~・・・、ううう~・・・。」と苦しそうな声を出してみました。
 するとまた私の身体を舐めだして、心配そうにウロウロし出したんですね・・・。
 数分後・・・なかなか私が起き上がらないので、やはり飽きたのか・・・またキョロキョロして、草の匂いを嗅いだりして・・・。。。
 はて~?? うちのムサシは賢いのか、おバカなのか一体どっちなのかしらん~・・・??と思いました。

 結局、その後ムサシは座ったままうんともすんとも言わないので、“他人に見られる前に!”と、急いで起き上がって、そそくさと家路に着きました。
 我が家のムサシは、「仰天ニュース」に登場するような賢い犬ではありませんでしたが、結局犬ってそういうところあるんですね~・・・。
 いつも飼い主さんの事を見守っていて、ご家族が喧嘩していると仲裁に入ったり、何かご家族の異変に気付くと、心配しておどおどしたり・・・・。
 入院中の子達なんかも、手術後にご家族の方が面会にみえると、気を遣って「元気だワン!!」と嬉しそうに尾っぽを振った後、飼い主さんがお帰りになると、ぐっと疲れた顔をしてたりして・・・。
ですので、犬は家族みんなに気を遣ったり、みんな仲良くなって欲しいといつも思ってるんじゃないかな~・・なんて、飼い主さまとの会話の中でもよく感じます。

 マイペースの猫には猫の魅力があるように、犬には犬の魅力があるんですね~・・・。

 今まで“ヤンチャで天真爛漫だけ”のムサシだと思ってましたが、今回の事でムサシを見直しました。
 実は本当のおバカは私だったりして・・・(苦笑)・・・!!

2008年 9月 26日 掲載

 私の世代は、幼い頃に戦争を体験して、苦労してきた世代の親に育てられた為、「物を大事にしなさい!」と、よく両親に言われて育ちました。
 とは言え、私自身日々の生活の中で、不要な物を買い込んでしまい、結局捨ててしまったりして反省する場面があったりします。

 ところで、うちの病院のスタッフ達は私の子供達とそんなに変わらない世代の人達ばかりです。

 ある日、スタッフの一人に、「飼い主さんに病気の説明をする為のメモ帳作って!」と頼んだところ・・・まっさらのコピー用紙を束ねて切っていたので、とても驚きました。
 それを見た私は、「ひゃ~! もったいない! 失敗したコピー用紙の裏とか、いらないファックス用紙の裏を使って~!」とお願いしました。
 それは、若いスタッフに限った事ではなく、我が家の子供達もコンビニの袋を当たり前の様にゴミ箱に捨てたりしています・・・。(親の顔が見たい!ですか・・?!)

 なんて事を書くと、スタッフの愚痴を書いているようですが、仕事の面では、うちのスタッフ達は本当によくやってくれると、常日頃から感謝してます。
 ですので、これはおそらく世代の差だと考えたら、仕方ない事なのかも知れませんね~・・・。

 ただ、やはり「ケチ」と「物を大切にする」と言う事は違うと思うのですね。
 「作ってくれた人に感謝する。物を大事にする。」と言う事は、私達が親から教わった様に、今度は私達大人がスタッフや子供達に伝えていかなくてはならない事だと思うのです。

 ところで・・・年がばれてしまいそうですが、私が幼い頃、父は戦争反対論者?でしたので、ベトナム戦争の事が書いてある新聞記事や雑誌が家に何気に置いてありました。
 そして日曜の午後などは、朝、酪農家さんの所に往診に行って一仕事終えた父が、昼食を取りながら、ヒットラーがユダヤ人に対して行ってきたドキュメントなどを、よく見ておりました。
 それをたまに私も見て、子供心に、「やはり戦争は良くない事だ!!」と思いながら育ちました。
 無意識のうちに、刷り込まれていたのかも知れませんが、今もこうして、このコラムを書いている間にも、どこかの国で戦争が行われているのだと思うと、本当に心が痛みます。

 私自身、あまりテレビを見ないのですが、オリンピックが終った数日後の夜、仕事から帰ったら、その特番(感動した場面の特集番組)が流れてました。
 何の競技か忘れてしまいましたが、二位と三位になった選手の国どうしで戦争が行われていたらしく、彼女らが表彰台でメダルを受け取った後、抱き合って、「私達の友情は、戦争では壊されない!!」と言っていた言葉がとても心に沁みました。

 「世界中で戦争がない日が来たらいいな~・・・・。その為に一体この私に何が出来るんだろう~・・・。」
 いつもそう思って止みません。

 私は、実際に戦争を経験した訳ではありませんし、日々仕事に明け暮れていて、なかなか子供達やスタッフ達と戦争について語る時間もありませんでした。
 でも、その中で、やはり若い世代の人達に、『もったいない!』 と 『戦争反対!』を言い続けるのは大切なことなのかも知れない。と、その特番を見て思いました。

 「もっと短くて読みやすいコラムを・・・。」と、日々思っているのですが、今日もまた長くて少し固い話になってしまいました。
 最後まで読んで下さいまして、ありがとうございました。

2008年 9月 08日 掲載

 盆休みに入る直前に、私がこの休み中に家の大掃除をしなくてはならないきっかけがありました。

 12日の夜、久々に家族5人揃いました。
常日頃日子供達が自分の使った物の後片付けをしないのが気になっていた私は、母親としてこの機会に「後片付けをちゃんとすること」を念押ししなくてはならないと思い、三人の子供を前に言いました。
 「ね~、あんた達さ~、使った物の後片付けせんけどさ~、それってどう思ってる?!  あんた達がかたづけない物を一体誰がかたづけてると思ってんの?!いっつも父さんと母さんがかたづけてるんだよ!」と私。
 するとすかざず長男が、「いつもかたづけてるのは父さんじゃん! 母さんなんか仕事が遅いのを理由にいっつも大した事しとらんじゃん!!」とのたまうではありませんか・・・。
 この言葉を聞いて、うんもすんも言えない私がおりました・・・(ぐすん)。

 開業して14年、最初の10年間は、帰宅時間の遅い私の代わりに平日のおかずは実家の母が作ってくれてました。
 その後の4年間は、私より早く帰る夫が晩御飯作りや朝のゴミ捨てなどもしてくれてます。
 ですからどれだけ眠くても毎日の朝ご飯と休日の晩御飯は大体?私が作っています。
 ただ・・・日頃家族の晩御飯も作る事が出来ず、一緒に晩御飯も食べられない私は、いつも子供達に対して申し訳ない気持ちで一杯だったのですね・・・。
 なので、この長男の一言はかなり効きました・・・。

 おっと~・・・、随分前置きが長くなってしまいましたが、つまりそういう経緯がありましたので、「ここで“母親の意地”を見せなきゃ!」と思った私は、盆休みは継続の仕事の合間に、日頃できない“開かずの間”などの掃除を必死でしたんですね~・・・。

 そしたら、なんと偶然にも5年前にインドに行った時に購入してからずっと行方知れずだったサリー(写真)が出てきたではありませんか!!
本当に驚きましたね~・・・。

 「加藤先生、この色が似合わなくなる前に、早く私をインドに行かせてね!期待してますよ!!むふふ・・・。」(加藤先生は今、本当に頑張ってくれています。ハイ(^^)V。)

・・・ってな事で今日のコラムはこの辺でおしまいにしますね。
一体私は何が言いたかったのか・・・??
「果報は寝る前に働いてから待て!」と言う事でしょうかね~・・・。
・・・ぽてちんおしまい。

因みに、左下にある黒い物体は、我が家の2頭の犬のうちの一頭 ケン(ミニチュアダックス、10歳 ♂)です。

2008年 8月 17日 掲載

 私は、決して動物達の読心術が出来る訳ではないのですが、診察中に飼い主さまとお話していて、彼ら(彼女ら)の声が聞こえるような気がする場面が結構あります。

…と書くと、“ちょっと危ない獣医”のような感じになりますね…。
 でも、こういう仕事をしている方々は、もしかしたら私とおんなじ気持ちでいる方も結構みえるのでは?と思います。

 言い換えたら、診察台の上で、飼い主さまと私との会話を黙って聞きながら、何も言えないだけで、実は彼らは色んな事を感じでいるのだろうと思うのですね。
 普通の犬は、約3歳くらいの幼児と同じ知能を持つと言う説があります。(これも誰がどのようにして決めたのか・・・・?そして個体差もあるように思いますが・・・。)

・Aさん「うちの子もホントふけちゃって、顔の毛も白いものが沢山混ざってきたのよね! おじさんを通り越してオジイチャンって感じだわよねぇ…。」

・私「そうですね~…。犬は人間の4倍から5倍の速さで年を取りますからね…。 え~?! もうそんな年になりましたか?!ついこないだまで子犬だったような気がするんですけどね…。」

・○○ちゃん「そう言うあんたらだって、結構ふけてきたよ! 初めて会った時は、もっと若かったじゃん!シワの数ももっと少なかったよ。お互いさまでしょ!?」なんてね…。

 ですので、重症の子の説明を飼い主さまにしている時、その場の雰囲気から、「私の病気って、もしかしたら厄介な病気なんじゃないかしら…。」
なんて、患者さん(動物達)に思われているようで怖い気がします。

 ところで、私達は、治療中に彼らの嫌がることばかりするので、診察室に喜んで入ってきてくれる子達は数えるくらいしかいません。
 喜んで入って来てくれていた子達も、手術を一度でも体験すると、次の診察日には、とてもよそよそしくなり、その度に寂しい気持ちになります。
そんな子達を見ていると、術前に気管挿管(吸入麻酔をかける為と、麻酔中呼吸が止まってもコントロールが出来るようにと気管チューブを気道に入れることです。)をする時や、術後気管チューブを外す時、殆ど動物達の意識はもうろうとしてるのですが、案外その時の記憶があったりするのでは?!と思ったりします。

・「私覚えてるよ! だって何かを打たれてうとうとした後、お口を開けられたんだけど、その時この獣医と眼があったんだよね・・・。そいでもってその後眼が覚めたら入院室に入れられてて、その後ちょっとの間お腹が痛かったんだよね・・・。」なんて思われてるような気がします。(そう・・・。口に出さないだけでね!)

 考えすぎだと言われるかも知れませんが、「動物達はそんな事を考えてるかも知れないな~・・。」と思いつつ日々仕事をしています。(証拠も何もないのですけどね・・・!)

 こうしてコラムを書きながら、我が家のケンを見てみると・・・彼は実にマイペースでグーカーと寝ています。
 そんなケンにたまに聞く事があります。
 「ケン、あなた我が家に来てもう10年になるけど、本当に幸せだった?!これでよかったのかしら?!」と。
 毎晩私の帰りが遅くてあまり手を掛けてあげられないし、他の家族も自分の事で精一杯なので殆ど構ってあげられてないのですよね・・・。
なので「たっぷりこの子と時間を過ごせるような飼い主さんの所で飼われていたら、もっとこの子は幸せだったかも知れないな~・・。」と思うのですよ。

・でも、ケン曰く 「は~…?? まずまずだよ! 昼間は退屈だけど、この生活に慣れてるしね…。 母さん(私の事です)、今更気にしなさんなって・・・。。でも毎日おんなじカリカリのご飯(ドライフード)で実際飽きてんだよね~。母さん達はいいよな~・・。毎日美味しそうな匂いのする色んなご飯を食べる事ができてさ~!」なんて言ってたりして…(苦笑)。
 こう書きながら、患者さん(動物達)や、ケンの気持ちを勝手に解釈している、実に勝手な獣医であり、飼い主でもある自分を自覚した次第でアリマス…。ぽてちんおしまい。

2008年 6月 16日 掲載