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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

院長コラム

 少し前の話になりますが、11月3日に義父の七回忌がありました。
 それで2日の午後から久しぶりに一家揃って岩手の実家に家族旅行に行きました。(お義父さん、ごめんなさいね! お義父さんの七回忌が家族旅行だなんて書いたらあかんですよね~・・・。)

 でも、久々に家族一緒に過ごす事が出来て、ピンチピッターで来てくれた水出先生とスタッフに心から感謝しています。
 この写真は、七回忌の翌日の4日に「ご苦労さん!」という事で、夫が岩洞湖に連れて行ってくれたものです。

 残念ながら・・・このパラグライダーに乗っているのは私ではありません。

 ただ、とても素敵でしたので、コラムに掲載させて頂きました。(写真の方、勝手に掲載してごめんなさい・・。)

 この女性は、どう見ても50台だと思うのですが、私達とちょっと会話した後、実に楽しそうに・・・なんのてらいもなく、高い山から降りて行かれました。(二枚目)。

 何が素敵だったのかと言いますと…若ければそれはそれなのですが、おそらく私よりちょっと?年上だと思うのですが、パラグライダーを当たり前の様にやってのけるところが、私にはとても斬新で素敵に映ったのですよね~。

 「きゃ~!素敵!!」を連発しながら写真を撮ってましたら、それを見て、私の意図を察してか、長男と次男が口を揃えて言いました。

 「母さん、絶対こういう事しないでよ!」と二人。
 「なんで??」と私。

 「母さんドジだから、死ぬかもしれんもん・・。。」と息子達。

 私の性格を知っている二人の発言に言葉を失いまいたが(苦笑・・・。)、この方の様に幾つになっても自分のやりたい事をやってる人って本当に輝いて見えますよね。

 私もいつまでもこういう風に生きて生きたいと思いました。

 このコラムをご覧になって、この方の住所を知っている方がお見えになりましたら、当院へ御連絡くださいね。
 お礼とともにお写真をお送りたいと思います。

 実にあっぱれでした!(拍手!)

2007年 11月 12日 掲載

 先週の土曜日は、アルバイトとして、当院を支えて下さった方二人の感謝会(送別会)でした。

 去年の2月に、ベテランの看護士が寿退職し、6月には獣医師も二人退職した為、てんてこ舞いの日がず~~っと続いておりました。
 Mさんは近くの大学生の方で、大学に求人募集して当院に去年の6月から来て下さってました。
 実に温和で優しい性格の方であり、授業が終ってから、仕事が次の日に差し掛かる日々が続いていても、愚痴一つこぼさず、当院を支えてくれました。
 Kさんは、今年7月に当院に来て下さり、やはり自分の生活がある中で、どれだけ忙しくても淡々と仕事をこなして下さっていました。
 いつも仕事が終るのが遅くて、本当にきつかっただろうと思います。

 お二人は人手不足の中、6月に出産で退職した看護士のHさんと共に当院を支えて下さった仲間です。

 実はこの9月に新しい動物看護士が就職してくれましたので、私を混ぜた5人で病院はまわしていけそうな状況になり、今回退職して頂くことになってしまいました。
 開業して13年・・・この様な形で退職して頂くのは、私にとって初めての経験であり、新しいスタッフが入ったことは喜ばしい事なのですが、その事をお二人に告げるのは、私にとって、実に断腸の思いでありました。

 土曜日・・・重症のネコちゃんを抱えておりましたが、感謝会には何とか間に合い、この日を迎える事になりました。

 感謝会が終った後で、Mさんから「自分の中では、リリー動物病院のファミリーの一人だと思っているので、また遊びに行きます!」と言うメールを頂き・・・本当に私は、人に恵まれていて有り難いな~・・・。。。としみじみ思いました。

 「Mさん、Kさん、本当にありがとうございました。
 Mさん、あなたの目標である介護の仕事、頑張って下さいね!あなたなら、きっと素晴らしい仕事をされる事だと思います。
 Kさん、これから自分のやりたい事を探すのでしょうが、どうか生き生き楽しく生きてくださいね!」

 送別会ではなく、感謝会として、その日は終りました。

 小さな病院ですが、お二人に限らず色々な方達に支えて頂きながら当院の今日があります。

 私事のブログになってしまいましたが(いつもですね!)今日はお二人に感謝の気持ちを込めて書かせて頂きました。

2007年 10月 17日 掲載

 一週間近く前になりますが、先週の日曜日に大阪市で二ヶ月に一度の小動物中医学研究会(鍼灸のセミナー)がありました。

 このセミナーは、午前中の基礎編は、校條均先生(写真上、多治見市で動物病院開業)が講師を務めて下さっています。
 そして、午後の応用編と実際の症例検討会は、東京の動物病院の院長であり、人の鍼灸の治療もなさっている山内健志先生が講師です。(写真下)

 この研究会は、以前から「師温会」と言う、人の鍼灸師の勉強会に所属してらした講師のお二人と兵庫県の開業獣医師岩西正雄先生の三人の先生方が、ある日「動物病院の間でも、この鍼灸(東洋医学)を広めて行こう!」と言う高い志の元に、立ち上げて下さったものです。

 セミナーは、11時から始まり、たっぷり6時近くまで行われます。
 教えて頂く東洋医学の考え方は、私達が大学時代に習ってきた西洋医学とは、病気の捉え方が全く違い、出席する度にその奥の深さに感動したり、「もっと勉強しなくては…。。。」と毎回刺激を受けながら帰って来ます。

 そしてセミナーが終ると、いつものメンバーで「ご苦労様会」と称して、飲み会があります。(写真下)

 今回は、何やら薄暗い部屋で、ナイスミドルの男性二人のうちのお一人がもう一人の方の耳を触っておられますが(触ってらっしゃるのが、講師の山内先生です。)、これは決してふざけている訳ではなく、日頃激務でお疲れのM先生が「最近腰痛があるからちょっと治療してくれへん?!」と仰ったので、「ちょっと耳かして!」と山内先生が耳のツボを刺激してらっしゃるところです。
 山内先生は、先程も言いました通り人の治療もなさっているので、脈を触られただけで、その人の体調をピタリと当ててしまうのです。
 実際、私も他の先生も脈診をして頂き、その日の体調を実に詳しく当ててしまわれたので、本当に驚きました。
 このセミナーに出る度に、「目標となる先輩の先生方がいらして、私はとても恵まれているな~!」といつも思います。

 そして…そう、気の置けない方々と、二ヶ月に一度、こうしてお酒を交わす事が出来て、それもまた私の楽しみの一つになっています。
(これが一番の楽しみだったりして!!・・・なんて事を書くと、講師の山内先生方に叱られてしまいそうですね!山内先生すみません・・・。)

 こうして、先日もセミナーの後、お互いの近況を報告したり、励まし合ったりしながら、「ほな、また次のセミナーで会いましょな!(関西の先生が多いので、関西弁になっています。)」と、挨拶をして、別れたのでありました。

 …ここでおしまい! のはずでしたが、大阪駅行きのタクシーに乗った途端、大事なセミナーの資料を居酒屋に忘れた事に気付きました。
 運転手さんにお願いして、急いで引き返して頂きましたら、M先生が居酒屋の前で私に連絡をして下さっている最中でした。
 相変わらずのわたくしは、またやらかしてしまいました…。M先生、そしてかなり酔っ払った私を一緒に名古屋駅まで連れて帰って下さいましたMI先生、御迷惑をお掛けして、申し訳ありませんでしたm(_ _)m。

 以上、鍼灸セミナーのご報告コラムでした。

2007年 9月 13日 掲載

 Tさんは、8歳の高齢ウサギさんのオーナーであり、瞳の大きな、美人でとてもチャーミングな方です。
 4年程前から、たまにご来院下さっていたのですが、去年の6月までは出産の為に退職した水出獣医師が主に診せて頂いておりました。
 その後は私が診せて頂いているのですが、慢性肝疾患なので月に一度、血液検査と診察の為にお見えになります。

 娘さん達も含めて、皆さまとてもこのウサギさん(クロちゃん)をこよなく愛しておられます。

 いつだったか、クロちゃんの事がとても心配で、診察中に涙されていた事がありました。
 でも、今はクロちゃんの状態もかなり落ち着いてきましたので、いつも素敵な笑顔でお話してくださいます。

 先週の診察の後で、私が「クロちゃん、前から気になっていたんですけど、前足が年のせいか結構変形してますよね。」とお伝えしましたところ…、意外なご返事が返ってきました。
 「あっ、これ、このままでいいんです! 私も娘達もこれもこの子の個性だと思ってますから!!」と言うことでした。

 「……。。。」

 私は、直ぐには言葉をお返し出来ませんでしたが、思わず「な~るほどね~…。。。」と唸ってしまいました。

 私達(と言うより私は…ですね。)は、どこか一つ悪いところがあると、それに執着してしまい、その部分がいつも気になってしまいます。
 それは、病気だけに限らず、私の子育てにしてもしかり、人間関係にしてもしかりです。

 ですが、「それも個性の一つなんだ。」とある意味大きな心で捉えると、随分自分自身楽に生きる事が出来るんですね。

 勿論、一見大した症状がなくとも奥に重大な病気を抱えている場合もありますので、それをお伝えして行くのが私達の務めでもあるのですが、Tさんのこのお言葉をお聞きして…「こういう風に、おおらかに構えて、バランス良く生きるのって、大事だよな~…!!」と、とても感心してしまいました。

 「先生、いつも元気ですね~!」なんて飼主さんに言われると、つい嬉しくなり、「はい!私達は元気を売る仕事でもありますから・・!」なんて言ったりしてますが、実はこうして、飼主さんから色々な事を教えて頂いたり、元気を頂いたりしているんですよね…。

 Tさん、本当にありがとうございました(*^_^*)!

2007年 9月 11日 掲載

 幼犬、幼猫、その他の動物でもとにかく幼い頃から、診察させて頂いている子達がワクチンや治療などで久々に来院された時に、飼い主さんと「この子も歳を取ったよね…。こんなに毛も白くなって。ついこないだまで子犬(子猫)だったような気がするのにねぇ…。」という話になります。

 そんな時、「そういうあんたも老けたよね~、私が子供の時はもっと若かったのにねぇ~。」なんて声が聞こえてきそうな気がします(^_^;)。
 ただ、前回のブログでもちょっと書きましたが、開業当初診せて頂いてた動物達がどんどん歳を取り、悲しいかな寿命が人より短い為、高齢になって病気で亡くなる子が出る度にとても寂しい気持ちになります…。(もし間違っていたら申し訳ないのですが、私が思うに老衰はないと思います。高齢になると、大体はやはり臓器のどれかが働かなくなって動物も人もそこで命の火が消えるのだと思います。)

 愛する動物を亡くした飼い主さんの悲しみはその子の存在が大きければ、大きい程計り知れないものがあり、その悲しみから立ち直られるのに、とても時間が掛かる事があります。
 そして、当たり前だと言われるかも知れませんが、ずっと一緒に暮らしてきた動物が病気になった後、亡くなってしまうまで、飼い主さんは、嫌でもそれを受け止めて、死を看取らなければなりません。

 今月に入って、開業当初からずっと診せて頂いていた子達が数頭、亡くなってしました。

 そのうちの一頭はご家族が見守られる中で、昨夜亡くなりました。

 去年ある飼い主さんが「この子には、後三十年は生きていて欲しいわ!」と、言っておられた事がありました。

 愛する動物の死を看取るのは本当に辛い事だと思います。

 ロンちゃんのご冥福をお祈りすると同時に、少しでも私達が動物や飼い主さんのお力になる事が出来たら…。と、願って止みません。合掌。

2007年 5月 03日 掲載

 抱えていた二頭のお産(どちらもチワワ)の中の一頭が、飼い主さんと共に、先日朝一番で微弱陣痛の為、来院されましたが、処置後二時間程したら、入院室で可愛い三頭の赤ちゃんを産みました。
 残念ながら、赤ちゃんは必死でお乳を飲んでいた為、顔は写っていませんが、超可愛かったです(^^)v。
 飼い主さん(60代の一人暮らしの御婦人)は、初めて飼う愛犬のお産で、昨夜から一睡もしてみえなくて、かなりお疲れのご様子でしたが、生まれた瞬間感激の涙を流しておられました。
 やはり、動物達は、ただのペットではなくて、家族の一員なので娘みたいなものなんですよね…。

 最近診せて頂いてた患者さん達が、交通事故や重度の病気で亡くなってしまったと飼い主さんからお電話で知らせて頂いて、私達の気持ちも落ち込みかけていたので(飼い主さんの悲しみはかなり深いものだと思いますが)、今回のお産で、とてもハッピーな気分になりました。
 たいした事はしてませんが、獣医冥利につきる!という一日でした。o(^-^)o。新しい生命の誕生の瞬間に立ち会わせて頂けて幸せな一日のスタートでした。

2007年 4月 27日 掲載

みなさま、いつもお世話になっております。

 先日(三月七日)は長男の中学校の卒業式がある為、臨時休診とさせて頂きました。
 三月・四月は私事で病院を休ませて頂く日が結構ありますので、いつも御来院下さる患者さんと飼い主様に大変御迷惑をお掛けしてしまいます。
 この場をお借りして、お詫び申し上げますm(_ _)m。

 さてっ、その卒業式なのですが、私の性格なのでしょうね…。
 髪が伸びるに伸びておりましたので、この間の日曜日にやっとの事で、“卒業式に向けて”久々に美容院に行って参りました。

 ただ…ただ、ですね~…。こう言うとニワトリさんに申し訳ないのですが、脳ミソの皺が少ないから記憶力が悪いと言われている?ニワトリさんよりも記憶力が悪いのではないかと思うくらい、私は大事な事を結構忘れてしまうのです。
 忘れる…と言うより、「仕事をしてるとその事しか考えられなくて、他の事が思いつかない。」と言った方が正しいのかもしれません。

 今月に入り、当院は予約制なのですが、やはり仕事が終って帰宅するのは、連日10時を回っておりました。(遅く終るのが、能じゃないのですが・・。)
 午前と午後の仕事の合間は、大体手術が入っておりますので、よくよく考えましたら、卒業式の準備は、四日の日曜日しかなかったのですよね…。

ところが~…。
 結構重い症例の子たちを抱えておりまして、やはりその事で頭が一杯でしたので、日曜日は、午前中ちょっとのんびりしましたら、その後美容院に行き、「よしっ!これで、卒業式の準備は終ったぞ!」と自己満足して、後は病院に行って、仕事をしておりました。

そして・・・。
前日に手術が終った後、大変な事に気付きました!
「あ~~~!!明日の卒業式の服がない!!」と…。

 急いで、いつもお世話になっている花屋さんに胸に着けるブーケ?をお願いして、診察に入りました。

 そして…診察中は、また服の事をすっかり忘れて、没頭しておりました。が、何故か、8時にご予約して頂いてたはずの方(基本的にはうちは最終予約時間が7時なのですが、私がやる事がのろいのか、4時から7時までの間に診察が収まらない事が多いので、大抵遅い時間に予約を取らせて頂いています。)が、7時ちょっと前にお見えになるので、「変だな~・・。この方時間を間違えられたのかしらん・・。」と思っていました。
(これは後で聞いたのですが、こちらからお願いして、時間をずらして頂いたようです。Eさん、ごめんなさい!)

 そして、最後の方が7時時過ぎにお見えになり、いつも通り、尿の試験と診察をしておりましたら、何やらうちのAHT(動物看護士)が「作るお薬があったら、早く言って下さい!」とやたら私を急き立てるではありませんか!

 「そうか~…。この方、いつもお待たせしてるから、診察が終り次第今日くらいはなるべく早くお帰り頂こうと、みんなで気を遣ってるのね!」くらいに考えていました。
 なので、飼い主さんとの話の途中で投薬の指示をAHTにして、終ったのは八時二十分でした。

 その後「今日一日も終ったな~・・。」とのんびり構えておりましたら、AHTが「先生!後は私達がお薬をお出しするだけですので、早く服を買いに行ってください!今なら未だ間に合います!」と言ってくれるではありませんか…。。。

もう~、もう~…涙ものでした!
 息子の事を考えたら、あまり変な格好は出来ないし…「だけど、これも自分のせいだから、しゃ~ないよね…。去年次男の卒業式に着てった服か、そうでなかったら、昔セミナーで来たスーツでも探して、明日着てこうかな~・・。」と、殆ど諦めの境地でしたので、本当に彼女等の心遣いに感激しました。

 走って「アピタ」に向かう途中、何だか、笑えました。
 「いっつも私って、こうだよね~・・。何でもギリギリ、いっつも走ってるよね・・・。でも、これが私らしくっていいかしらん…。」と。

 お陰様で、ギリギリ、アピタに駆け込み、自分に合った?黒いスーツ(高価な物ではありませんが。)が見つかり、無事卒業式を迎える事が出来ました。

 勝手申しますが、その様な訳で、先日は臨時休診とさせて頂きました。
 ちょっと気になる子(患者さん)がいましたので、式が終わった後、その子の飼い主さんにお電話を入れました。
 休み中の診察が嫌だという意味ではなく…どうかその子が無事、快方に向かってくれる事を祈りつつ・・・。

 皆さま、ありがとうございます。
 そして、こんな私をいつも支えてくれるAHTにも感謝します。「ありがとね!そして、これからも、よろしくね!!」と言う感じです。
長いコラムにお付き合い下さいまして、ありがとうございました。

 また時間を見つけて、「ちょっとしたお話」も更新して行きたいと思います。(構想だけは前から沢山あるのですが・・・。)どうぞよろしくお願い致します。

皆さまの動物が、良い状態でありますことをお祈りしてますね!
それでは今日はこの辺で。

2007年 3月 09日 掲載

これは丁度一ヶ月程前に、愛知県の開業部会主催のセミナーに行った時の話です。

 セミナーは1時からだったのですが、子供をサッカーの試合会場に送ってったりしているうちに、あっという間に電車の時間が過ぎてしまい…「名古屋までタクシーで行くのは贅沢かしら…」とも思ったのですが、以前から受けたかった兎の第一人者である斉藤久美子先生のセミナーでしたので、私としては、かなり奮発して行ってきました。(名古屋に疎いワタクシですが、電車に乗り遅れた時は、次からは駐車場を探して、車で行こう!と心に決めました。それよりも遅れない様にする事が先決だたりして(^_^;)…。)

 住吉町の駅からタクシーを拾い、運転手さんに事情をお話して、急いでセミナー会場に向かって頂いたのですが、知多半島道路を過ぎた所で、交通渋滞に巻き込まれてしまいました。
 「きゃ~、困ったな~…、折角タクシーに乗ったのに、遅刻しちゃうのかしらん…。」と憂鬱な気持ちを抱えたまま、何やら男の人が三人ほど路肩に座り込んでいたので、覗いてみましたら…な、な、なんと~~大きな豚が横たわっていて、その豚を交通警備隊の服を着た三人の男性が押さえつけているではありませんか!

 そうなのです。
 どこかで、育った豚が、出荷される途中で、身の危険を感じて?名古屋高速に入るちょっと手前で豚走ならぬ、逃走したのでアリマス!

それを見て、大学時代のある日を思い出しました。

 大学五年生の時に、研究室の講師が心臓の研究をなさっていたので、生まれて初めて屠殺所(とさつじょ)へ豚と牛の心臓を頂きに、アイスボックス片手に行った時の事です。
 兎に角初めての経験でしたので、白衣を着て、入り口で車と靴を消毒した後、うろうろしておりましたら、丁度豚がトラックごと運ばれてきました。
 そのトラックを屠殺所の入り口に後ろ向きにつけると、そこからはベルトコンベアーの様になっており、トラックの荷台のドアを外すと同時にその入り口から豚がベルトコンベアーの床に乗せられ、屠殺される所へ自動的に運ばれる様になっていたのです。

 その時「ぶひ~っ、ぶひ~ぃ・・!!!」と豚が一斉に鳴きました。あたかも「嫌だ!まだ死にたくないよ~!!」と言っているようでした。
 不思議な事に、“動物の勘”なのか、彼ら(彼女ら)も初めてそこへ行くのでしょうに、もうここに着いたら二度と生きて帰る事は出来ないと察しているように見えました。
 そう、同じ日に見た牛も馬も・・・屠殺される所まで引っ張られるのですが、それを察しているのか、かなり抵抗していました。

 あれからもう二十年以上経っていますが(おっと、年がばれてしまいますね!)今でもその光景は忘れられません。

 開業して何年か経った時、一時お肉が食べられなくなった事がありました。

 「飼い主さんになつく犬や猫と家畜は愛情を掛けるか掛けないかの違いだけで、家畜だっていつも話しかけて可愛がったら、きっと犬猫並みになつくんじゃないかしら…。何の違いもないじゃない・・。」と思うと何だか、家畜達に申し訳ないような気がしてきたのです。
 “精神レベル”と言う言葉を使った場合、確かに犬と猫はかなり私達の言葉を理解していて人間に近いように思いますが、他の動物(例えばハムスターでもセキセイインコでも兎でも)は感情が犬猫に比べて乏しいかと言ったら全然そうじゃないんですよね…。
 そんなに変わらないのではないかと思ったりします。

 嫌いな動物や人と同居したら、それだけで、具合が悪くなることがあるし、飼い主さんが忙しくてかまってくれないとやはり元気がなくなってきたりします。
 イライラして自虐行為(自分で自分の羽や毛を抜いたりする行為)をしたりします。そして、焼もちを焼いたりもします。

 そうやって考えると、「家畜も私が診ている動物と変わらないな~!」と思えてきて、二年程、家族で外食しても肉は口に出来ませんでした。

 でも、こういう私もお肉を食べて育ちましたし、子供達は今育ち盛りなので、やはり食卓には魚よりも肉が乗っていることが多いです。
 そして、今は私もお肉を頂いています。

 あれから数日して、、食事時にこの豚さんの話を子供達にしました。
 「私達はこうして命を頂いているのだから、大事に、感謝して頂こうね!」と。
 反抗期バリバリの息子達にどれだけ私の気持ちが伝わったか解りませんが、彼らなりに感じていることだと思います。

 あの豚さん…みんなに取り押さえられて、その後やはりお肉になったのでしょうね…。

 最後に…こうして書くと、何だかお肉を頂くことが悪い事の様に聞こえそうですが、そういうつもりで書いたのではありません。

 先日、牛の生産者の奥さんが猫を連れてみえた時に彼女が、「私は、肉牛には、あんた達は美味しい肉に育ってってね!って声を掛けるし、乳牛には、お乳を沢山出してくれてありがとね!って声を掛けて、搾乳の度に頭を撫でるの。そうすると牛も落ち着くのよ!」と言っておられました。

 私達はこうして命を頂いて、育っているのですね…。
 お肉だけではなく、私達がこうして動物病院で使っている薬も、飲んでいる薬も、そして、化粧品も…、み~んな動物達のお陰で使うことが出来ているんですよね。
 だから、私達は決して、動物より偉い訳でもないし、そういう事に感謝しながら、お肉を頂いたり、薬を使ったりしていきたいと思いました。

2007年 2月 19日 掲載

 先日、ある飼い主さん(Mさんと言う方にしておきます。)とお話していて、「先生、先生の所のホームページ結構見てるんだけど、先生のブログ、全然更新してないよね…。
 例えば、今日のおかずはこうだった。でも何でもいいからちょっとでも書いた方がいいんじゃない?」と有り難い御指摘を頂きました。
 そして、前回に引き続き、勉強会仲間のW獣医師からも昨日同じ御指摘を受けてしまいました…。(「おいおい!いい加減に更新しろよ!」と…。)

そうなんですよね~…。
 日々過ごしていて、「この事書こうかな~…!」と思うことが結構あるのですが、九時・十時に家に帰ると、直ぐに冷蔵庫に直行して、ビールの蓋を開けると同時に、起きてる子供相手(三人のうち、一人か二人は寝てるのですよね…)とちょこっと話をして、「宿題ちゃんとした~??」とか言っているうちに寝てしまうのですね。

 朝は、早めに起きて仕事絡みの本や好きな本を読んだりして過ごすのですが、そうこうしてるうちに子供を送り出す時間になってしまい、八時過ぎに犬を運動場に出すと、大急ぎで職場に出かける毎日です。

 たまたま、先日 本田健さんの『きっとよくなる』の本がありましたので、開いてみましたら、「愛をひっこめない」というところが出ました。

著者が若い頃、アメリカにいらした時の話です。
 その時牧師さんに「あなたが死ぬ時に後悔することは何だと思いますか?」と聞かれ、本田氏が考えている間に、その牧師さんが「私が一番後悔するだろうと思う事、それは愛を引っ込めたことだと思うのです。
 和解しなくてはと思っていたのに、そのまま亡くなった父親。ねぎらいや感謝の言葉を伝えたかったけど、別れてしまったパートナー。愛を示せたのに、気恥ずかしさとか面倒くささで、愛をひっこめたこと、それを私は一番悔やむでしょう。」と仰ったと言うことでした。

本田氏が子供の頃の出来事…
 ベトナム戦争が終った後に、東南アジアの方と思われる難民の子供とスーパーで出会った時のことです。
 その小さな子供は、アイスクリームを欲しがっているけれどお金がなくて買うことができない様子でした。
 「この子にアイスを買ってあげて!」幼い本田氏はその時に彼の母親にこの一言を言う勇気がなかった事を今でもずっと後悔してらっしゃると言うことでした。
 言いそびれているうちにその子は、お父さんに連れられて行ってしまったそうです。
 「あの時私がもう少し勇気を出していれば、あの子にアイスを買ってあげられたのに…。彼らにとって、心細い外国で自分が示せたかもしれない親切は、どれほど彼らを勇気づけてあげられたでしょう。
 その後も頭では解っているのに、何度、愛を引っ込めてきたか解りません。その度にあの牧師さんの言葉が頭をよぎります。」そして、「うまく出来ない時でも、自分を許してください。そして次の機会にはもう少し勇気を持って、愛を表現してください。あなたはこれまで、愛を引っ込めたことがありますか?」と結んでありました。

私もいつも思います。
 「ブログの更新したほうがいいよ!」とアドバイスして下さったMさん、その他いろいろ仕事がらみでお世話になっている方々、大事な動物を難治性の病気で治療していても亡くしてしまい、御挨拶に来てくださった飼い主さん…。
 その時にもっともっと自分の気持を上手くお伝えできてたら良かったのにな~…と。
 忙しさに取り紛れて、ついつい機会を失ってしまい、その後御挨拶も出来ないまま、後悔の日々を過ごしています…。

 今日から、また出直して「愛を引っ込めることなく生きて行きたい。」と思います。

この場をお借りして、
 「皆さま、色々支えて下さいまして、どうもありがとうございました。今日も皆さまとその動物達の御健康をお祈りしています。」

2007年 2月 07日 掲載

 この二ヶ月の間、高齢のオスのワンちゃんの前立腺肥大が立て続けにあり、去勢手術が続きました。(去勢手術は、前立腺肥大や肛門周囲腺腫の予防になりますし、罹った子に対しても一旦対症療法をした後再発の予防にもなります。)
 中には、重度の心疾患に罹っており、結局手術できない子もいました。

 避妊手術(広義の意味では去勢手術も避妊手術と言います。)は本当に迷うと思います。
 「痛い訳でも痒い訳でもないのに、可愛い子の体にメスを入れるなんて・・・。。。」と。

 開業当初も今も避妊手術をする意味を飼い主さんにお伝えして、お薦めしておりますが、私も年を取ったせいか最近は、「うん・・・。そうだよね~・・・。痛いわけじゃないのに、メスを入れるなんて本当に迷うよね・・。」と言ってしまいます。
 本当に迷うでしょうからね・・・・。 何だか最近の私は開業当初程強くお薦め出来ないところがあります。

 数年前のある土曜日に、息子が借りてきた「ドリトル先生・・」のビデオの一場面を台所に立ちながら偶然観たことがありました。
 確か去勢されるべく動物病院へ連れてこられた犬が「僕は去勢手術なんかして欲しくないよ~・・。」と言っていました。(台詞が曖昧ですみません。)
 ・・・ホント、そうだろうな~・・・・と思います。

 獣医に薦められ、そして、本やインターネットで調べた飼い主さんが「やっぱ、病気の予防の為に可哀想だけどうちの子も避妊手術するしかないよね!」と言う事になり、本人の(本犬の?)意思は無視して病院で手術を受けなくてはならない訳ですから・・・。
 そして、犬達からすると「勝手に手術しといて、今度は普通に食べてても太ってきちゃったからと、急にダイエットさせられて、あったまくるぅ・・!」と思っているかもしれません。

 ただ、一旦それらの病気になると、やはり「若いうちにしておけばよかった・・・。一旦しようと思ったけど、時期を逃しちゃったんだよね・・。」と、どの飼い主さんも言われます。

 絶対その病気になるとは限りませんが、ならないという保証もないですから、やはり私も飼い主さんに共感するだけではなく、獣医の立場として、避妊手術をお薦めしなくてはならないな~と思う今日この頃です。

2006年 10月 23日 掲載