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その⑭「鍼灸の効用」

今日は先日、よもやま話その13「お灸の効能とその方法」でお話したことの補足的なことを書かせて頂こうと思います。

針やお灸というと、多くの方が「椎間板ヘルニアや脱臼などの関節疾患にしか効かないのでは!?」とお思いになってると思いますが、実は関節疾患だけに有効なわけではありません。
例えば、よもやま話その11でお伝えしたように、癲癇(てんかん)の患者さんにも有効ですし、内臓疾患であれば、腎疾患、肝疾患、膵臓疾患(糖尿病など)、心臓疾患、呼吸器疾患、生殖器疾患、泌尿器疾患(例えば排尿のコントロールが出来ない子など)、そしてアトピー性皮膚炎や眼の疾患(緑内障など)、顔面麻痺などの麻痺性疾患、腫瘍性疾患の進行を遅くするもしくはQOLの向上※にも効果があると思います。

西洋医学で改善しなかった患者さんが鍼灸治療でよくなったという例はありますし、本来は手術をしなくては治らないと思っていた病気の子が高齢で麻酔をかけられないとの事で鍼灸治療に踏み切ってよくなったケースもあります。(開放性の子宮蓄膿症や椎間板ヘルニアなど)
ただ、だからと言ってそれらの疾患が全て良くなるというわけではありません。

やはり「この症例では手術が適応だな~。」と言う場合もありましたし、患者さんが痛がる時には西洋医学での痛み止めをお出ししたり抗生物質等を使う時もあります。
(なるべく患者さんが必要としていて飲めるのであれば、漢方薬やマコモ等を処方するようにはしていますが・・・。)
ところで、私達が行っている3-E針法では、Economy(精簡),Efficient(快速),Effective(実効)を目指しているので、鍼灸の治療中に打つ針の数は患者さんの負担にならないようなるべく少ない本数で効果がでるように努めています。
本音を言いますと、飲み薬もなく鍼灸一本(足したとしてもまこもくらい)で最善の効果がでるのを目指しています。が、やはりどうしても西洋医学のお薬に助けてもらう場面もあります。
大雑把なご説明でしたが、鍼灸治療をざっとということでご説明するとこんな感じになります。(でも、鍼灸及び東洋医学はまだまだ奥は深くてめっちゃ面白いですよ~!!)

※病気を抱えて生活する上で食欲や活力などの生活の質を向上すること。

2015年 7月 06日掲載
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