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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

【ちょっとしたお話】 シニア

今回は飼い主様に教えていただいたアイデアグッズをご紹介させていただきます。
モデルは当院に通っている日本犬mixのハルちゃん。今年で17歳になる女の子です。
↓ちょぴり緊張気味のハルちゃん。可愛く撮れました☆

 

まず、用意するのは子供用のサスペンダーです。(もちろん人間用です)
これを前後逆にしてワンちゃんに着せます。

このような感じでワンちゃんのお腹側に留め金がひとつ。


背中側に留め金がふたつ来るようにします。

そして、背中の部分をクロスさせ、上下2箇所をマジックテープで固定すれば完成です。

 

*****

 

とっても簡単かつ、コストもそれほどかかりません。汚れた場合も洗濯機で丸洗いできます。

加えてデザインもかわいらしいものが多いのでちょっぴりおしゃれな印象にもなりますね^^

 

今回はおむつも人間用のものを使用しています。

しっぽの穴をちゃんと開けてあげれば人間用でも代用可能なんです!

 

お年を重ねて自分では排泄が難しくなった…椎間板ヘルニアなどを患ったため排泄のコントロールが難しくなった…など様々な理由でおむつを常用しているワンちゃんのために少しでもお役にたてればと思います。

そして、今回のアイディアを下さった飼い主様とハルちゃん、本当にありがとうございます☆

 

担当:看護士 山下

2012年 5月 25日 掲載

前回はワンちゃんの痴呆予防のお話でしたが、今回は実際に痴呆症状が現れてしまったときの対処法についてです。
下に、いくつかの例を挙げます。

・夜鳴きをする場合
→まず見極めたいのが、体の痛みや寒さなど、本当に鳴く理由がないのかどうかです。もし思い当たることがあったら、できるだけ解決して不安を取り除いてあげましょう。
また、昼は目覚めて夜は熟睡するという形に体内時計を修正するのもポイントです。体内時計は日光にあたると調節できるので、日中は日向ぼっこやお散歩で運動させてあげると良いです。
また、鳴いているときに抱いてあげたり、少し外で歩かせてあげるのも効果があることがあるそうです。
また、DHAやGABAなどのサプリメントで改善した例もあります。
これらの方法を試してみてもダメな場合は鎮静剤などのお薬を使う方法もあります。これは慎重に使用しなくてはいけないので、いちどご相談ください。

・おもらしをする場合
→ボケから来たおもらしは叱っても効果は無く、しつけ直すのも難しいので、おもらしに対処する方法を考えることが必要です。
これがボケではなくトイレが近くなって間に合わずにおもらししてしまった場合は、トイレを寝床の近くに設置したり、タイミングを見てトイレに連れて行ったり、体を暖かく保つことで改善することもあります。
コントロールが難しい場合は紙おむつをはかせてあげて下さい。ワンちゃんの快適のため、紙おむつやペットシーツは、汚れたらすぐに取り替えてあげてください。

・クルクル回る、後退できない
→まずクルクル回る場合ですが、ものにぶつかってしまうと怪我の原因になるので、目を離すときはバスマットをつなぎ合わせた円形サークルに入れると、ぶつかってもクッション性があるので良いです。
また、隙間にはまって後退できない場合は、はまってしまいそうな家具の隙間を作らないということと、隙間をやわらかいものなどでバリケートすると良いです。

・異常に食べる
→脳の老化に伴って、満腹中枢が衰えたり、記憶力や時間の感覚が低下してきたりするために起こってきます。
ボケ症状による異常食欲の場合は、いつもよりも少し多めに食べさせても太ったり下痢しないというのが特徴ですが、食べ過ぎるとやはりあまり体には良くないので、ごはんを少量にして回数を増やしたり、低カロリーのおやつをあげるなどして、食べたい気持ちを満たしてあげてください。

・攻撃する
 →攻撃するようになるのは、体の衰えや不安感が原因となっている場合があるので、急に体に触れない、優しく声をかける、痛がる所に触れないなど、接し方を工夫してあげると改善することがあります。
また、心の癒しとして、アロマテラピーやお灸、Tタッチなどを試してみるのも良いと思います。

いかがでしょうか?
基本的には、これらの痴呆症状が現れてしまったとしても、慌てずに、明るく穏やかな気持ちでワンちゃんに接してあげることが大切といわれています。
ワンちゃんは、痴呆の状態を示していても、自分が飼い主さんにどのように扱われているかについて、とても敏感なんだそうです。

2011年 1月 03日 掲載

今回は、ワンちゃんの痴呆予防についてです。
人間にも痴呆があるように、ワンちゃんにも高齢になると、痴呆が現れてくることがあります。
ワンちゃんの痴呆は高齢の日本犬のコで特に多い傾向が見られます。
症状としては、クルクルまわる、隙間にはまって後退できなくなる、夜鳴きする、おもらしする、攻撃する…などです。

今回はそんなワンちゃんの痴呆を予防する生活術をご紹介します。

★痴呆予防の生活術について★

  • たくさん話しかける、スキンシップをはかる。
  • …このため外飼いよりも、家族がそばにいられる室内飼いの方がお勧めです。

  • 散歩中に刺激をプラスする。
  • …自然と触れ合う、友達犬に会う、ボール遊びする、コースを変える etc…

  • 子犬や同居犬を迎える
  • …ただしワンちゃんの性格や相性を見て、充分に考えられた上で決めて下さい。

  • DHAやEPAを摂取する
  • …いつものゴハンにDHAやEPAのサプリメントや食材を加えてあげて下さい。

  • 明るく接する
  • …痴呆症状が、飼い主さんが明るくなることによって改善した例があるそうです。

ワンちゃんが若いころから、ぜひ実践してみてくださいね(^^)
次回は、痴呆症状が現れてしまった場合の、対処法について更新予定です。

2010年 11月 30日 掲載

今回は、シニア期からのワンちゃんのお散歩についてです。

 もう足腰が弱ってきてるからお散歩はちょっと…、と考えてらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、お散歩にはたくさんのメリットがあります。

  • 足腰の筋力をキープする
  • 外の世界に触れることで犬の視覚や嗅覚が刺激され、脳が活性化し、ボケ予防にもなる
  • 血行を促進して内臓の機能を活発にする
  • コミュニケーションの時間になる
  • などです。

 高齢のワンちゃんのお散歩は、ワンちゃんの心身に負担をかけない範囲で、「適度な」刺激を与えるように心がけます。
 短時間の散歩を1日2~3回行ったり、休憩や水分をとりながらゆっくり長めの散歩をしたり、足腰に負担のかかる階段や砂利道は避けたり…と、ワンちゃんの調子に応じてお散歩をしましょう。

 いろいろ話し掛けたり、途中の公園で遊んだり…、と、お散歩を楽しみましょう(^^)♪

 また、体調が悪い日や気温がワンちゃんの体にこたえそうな日は、散歩の時間を減らすか、中止しましょう。

 すでに寝たきりのワンちゃんでも、カートに乗せながらや抱っこしながらのお散歩は脳を活性化させるので、良いそうですよ(^-^)

2010年 10月 10日 掲載

今回はわんちゃん、猫ちゃんの年をとったらなりやすくなる病気について、ほんの一部ですがご紹介します。

【女の子がなる病気】

乳腺腫瘍
おっぱいの周辺にしこりのようなものができます。わんちゃんの場合は50%が悪性のもので、猫ちゃんの場合は90%が悪性のものといわれています。
手術で取り除きますが、悪性だとすでに肺やリンパ節に転移していたり、再発することもあります。予防としては、若いうちの避妊手術です。(具体的なことついては避妊手術のお話をお読みください。)

子宮蓄膿症
子宮で細菌感染がおこって化膿し、膿がたまってしまう病気です。症状としては、多飲多尿や食欲不振、嘔吐、膣から膿が出るといった症状です。
そのままにしていたら体中に毒がまわり確実に死んでしまう病気で、発見されたら緊急手術で子宮を摘出します。これも予防として若いうちの避妊手術をお勧めしています。

【男の子がなる病気】

前立腺肥大
膀胱の出口近くにある前立腺(オスの精液の成分のひとつを作り出す生殖器官)が肥大してくる病気です。
症状としては肥大した前立腺の圧迫による排便排尿困難が見られます。男性ホルモンが関わる病気なので予防や治療としては、去勢手術となります。

【小型犬に多い病気】

僧帽弁閉鎖不全症
心臓の四つに分かれてる部屋の内の、左上の部屋(左心房)と左下の部屋(左心室)の間をつなぐフタである「僧帽弁」が、完全に閉じなくなり、血液が逆流します。初期は無症状ですが、血液の逆流がひどくなると全身に血液を送るのが難しくなり、疲れやすいといった様子や、咳などの症状が見られます。
進行性の病気ですが、血管拡張剤で心臓の負担を減らすなどの対処療法で、長期にわたって維持できます。

【胴長のこ(ダックスさんなど)がなりやすい病気】

椎間板ヘルニア
背骨の椎間板物質が、上の神経に圧迫を加えることによって発症する病気で、背骨を触られると痛がったり、階段を昇るのを嫌がる、といった症状が見られます。
症状が軽い場合は副腎皮質ホルモンを投与して、絶対安静が必要となります。重い場合、圧迫を手術で取り除くこともあります。

【猫ちゃんに多い病気(わんちゃんでも起こります)】

腎不全
腎臓機能が極端に低下して、正常に働かなくなってしまう病気です。急性と慢性があり、特に慢性腎不全は老齢の猫ちゃんがなりやすい病気です。
症状としては初めに多飲多尿が見られ、うすいおしっこが見られます。次に嘔吐や食欲不振が見られるようになり、末期症状では尿が出なくなってしまい、尿毒症(尿から出せない老廃物が全身をまわってしまう状態)になって亡くなってしまいます。
早期発見によって進行をおさえられる病気なので、定期的な尿と血液の検査をお勧めします。

2008年 9月 26日 掲載