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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

東洋医学よもやま話

中医学で診断・治療を行う際に一番基本となる考え方として、『整体観念』というものがあります。
それには二つの解釈があります。

  1. 私たちの身体を一つの有機体ととらえて、一つ一つの組織は独立した存在ではなく、互いに連絡を取り合いながら、人体を構成している。という考え方です。
    (ですので、私たちの肝・心・脾・肺・腎は、実はそれぞれが繋がっていて連絡しあいながら生きているというふうに考えるのですね。これと同じ事を、去年NHKの番組が取り上げてましたね!)
  2. もう一つは、私たちの身体が小宇宙だとしたら、自然界は大宇宙に当たるので、「身体と自然界は繋がっている!」という考え方です。つまり私たちは自然界の影響を常に受けながら生活しているということになります。
    この考え方は、患者動物の診断をする上で決して無視はできないものです。(身体と自然界は繋がっているというこの考え方を『天人合一』と言います。)

そして、これらと似た考え方で、中医学の基本として考えられているもう一つの理論に、『心身一如』というものがあります。
これは、読んで字の如く、「精神と肉体は一体のもので分けることができず、一つのものの両面である。」という意味です。即ち「心と身体は繋がっている」という意味です。

かれこれ30年くらい前の話になりますが、私が在籍していた北里大学の剣道部の部旗には、『心身一如』と書かれていました。
当時の剣道部には、地元十和田市で警察官として活躍されていた吉田先生という師範がおられました。
吉田先生は、とても博学な方でいらっしゃいましたので、いつも稽古の後で私たち学生にいろんなお話をして下さっていました。
お恥ずかしいことに、私自身がむしゃらに稽古に励んではおりましたが、『物事の本質を捉える力』に欠けていた為、先生のお話の半分も理解することが出来ずに卒業してしまいました。今思うと「本当にもったいない事をしたな~・・。」と思います。吉田先生がご存命であったら、今正にお聞きしたい話ばかりだったと思います。

さて、『心身一如』・・・「心と身体は繋がっている」という今日のテーマですが、この事は、実生活の中で皆さんの中にも経験された方が結構いらっしゃるのではないかな~と思います。
「大事な試験の前になると、緊張し過ぎて下痢になる。」とか、「他人に昔話をしている時、たまたま風邪気味ではあったけど、辛かった経験の事に触れると、急に激しく咳き込んでしまう。」・・・などなど。
本当に心と身体って、繋がってるんですよね・・・。

それは人間だけではなく、ワンちゃんや猫ちゃんたちも同様な現象が起きるんです!
今回は、ワンちゃんで起こったお話をご報告しようと思います。
・・・と思いましたが、ここまでお話するのに、結構長くなってしまいましたので、次回、尾っぽの腫瘍で鍼灸治療をさせて頂いているワンちゃんのお話をさせて頂こうと思います。
そのワンちゃんの精神状態如何で、腫瘍が大きくなったり、小さくなったりする症例をお伝えしますね!
それでは今日はこの辺で~。

◇◇◇

藤成神明社早朝に気功(行功)しながら藤成神明社に行き、その後病院の手前で必ずこの梅を眺めてから病院に入ります。

日に日に咲き誇ってくる梅の花を眺めては、朝から癒されています。

2018年 3月 05日 掲載

こんにちは、梅も咲き始めて、ようやく春の兆しを感じる今日この頃ですが皆様お元気でお過ごしですか?!
今回は、去年の12月31日の『よもやま話』、『冬;生活の中でお勧めしたいことと摂ると良い食品・・①』の補足を書かせて頂きますね!

その『よもやま話』で、永島知子先生主催の医師三人のセミナーについて触れていたと思います。
その時、一番最初に講演された永島知子先生のお話で結構為になるな~と感じたことが数点ありました。特に印象に残っていたのは、「家族(もちろん本人も)が手術を受けることになった時、手術をする病院の氏神神社にお参りに行くと、手術の成功率がかなり高いらしい。」ということでした。
私の母が13年ほど前に、甲状腺摘出術を受けたので、その時に知っていたら、絶対に名古屋市立大学病院の氏神神社を参拝していたと思います。(とは言え、お陰様で手術も無事終わり今も母は元気ですが。)
「このことを是非皆様にお伝えしなくては!!」と思いつつ、忙しさに取り紛れてご報告が遅くなってしまいました。
病気がないに越したことはないのですが、大事なご家族や動物たちが手術を受けることになった時、宜しければ、その病院がある氏神神社に参拝に行ってきてくださいね!

この度私は、知子先生の人間的な魅力に魅了されて、5月にこの講演会に出席させて頂いたのですが、その後知子先生も理事を勤めてらっしゃる『ホリスティック医学研究会』にも入会させて頂くことになりました。
先日、その会報誌が届いたのでざっと読んだところ、ある会員の先生(歯科医)の『氏神神社』に関する投稿がありました。
「氏神神社は、居住地域で崇敬されている鎮守神や出生地で崇敬されている産土神と混同して呼称されているようだが、居住地域の鎮守神を定期的に参拝すると、氏神神社との霊的なご縁ができて、氏神さまがお家をお守りくださる。」とのことでした。

・・と、ここまで書いて自分を振り返ってみると、幼い頃から実家の近くの神社で遊んでいた時「ここにはきっと神様がいるんだろうな~。」と思いながら遊んでましたし、祖父母達のお葬式は、全部仏式でした。そしてクリスマスは当たり前のようにお祝いをしていたので、「日本人がよく言われる様に、私も宗教に関して一貫性がないな~・・。」と思いました(苦笑)。
ですが「目には見えないけど、そういう神のような存在はきっとある!!」と思うところは、一貫してると思います。(証拠はありませんが・・。)

先日、ある飼い主様とお話をしていて、「もう今は、『神様が見てるから悪いことをすると、罰があたる!』っていう言葉は死語になっちゃいましたね~!」というところで、意気投合しました。
保護犬(飼い主に捨てられたり、その他の理由で保護管理センターに入れられた犬)を里親に渡すまでの間、その子たちのお世話のボランティアをしている方やペットショップの元スタッフさんからお話をお聞きすると、耳を塞ぎたくなるような、弱い立場の犬に対する残虐な行為を聞くことがあります。(全てのペットショップでそういう行為をしているわけではないと思いますが・・。)
その度に「そういう人達は、罪の意識は全くないのか?!」「自分がその犬の立場だったら?!なんてことは考えたことがないのか?!」「いつになったら、そういう行為はなくなるのか・・・!?」 と怒りの気持ちでいっぱいになります。

あっ・・・話がずれてしまいましたね・・。

氏神神社参拝のご利益の話をしてたんでしたね!ごめんなさいです。
最後はタイトルと無関係になってしまいましたが、弱い立場の動物たちや幼い人間の子供たちが辛い目に合うことのないような社会にしていきたいものですね!!
そうそう・・氏神神社が分からない時は、ネットかもしくはその土地の区役所に問い合わせると分かります。
それでは今日はこの辺で~。

◇◇◇

Hさんと、ルイスちゃHさんと、ルイスちゃん

「もう今は、神様が見てるから、悪い事をすると罰があたるって言う言葉は、死語になっちゃいましたね!」とHさんと意気投合してしまいました。

ルイスちゃんは、2年前に下痢と何となく元気がないとの事でお見えになったのですが、今は調子も良くなったので、月に一回メンテナンスの為にお見えになります。

今回みたいに2人で話が盛り上がると、「治療も終わった事だし、僕もう飽きたんですけど〜。」とでも言いたげな顔をいつもします。反省反省(苦笑)!!

阿久比の病院の氏神神社阿久比の病院の氏神神社です

私の小さい頃は、女の子が外遊びをしても今ほど危険ではない時代でしたので、ここに来ては毎日友達と暗くなるまで、遊んでいました。

今は、良い治療が出来ますように✨✨と、たまに来させて頂いています。(定期的ではないのですが・・。)

T・ななちゃんT・ななちゃん

肝臓と腎臓の検査と治療で10年前から通院して下さってるT・ななちゃんです。(と看護師)

当時小学校低学年だったお孫さんはもう高校生になりました。

ななちゃんはお孫さんの一つ年上でいつも2人は姉妹のようにくっついて育ったとのことでした(^ ^)。

2018年 2月 21日 掲載

こんにちは、リリー動物病院 東洋医学クリニックの看護師 柴原です(^^)

皆様にご自宅でやっていただいているお灸ですが、
棒灸が短くなると、棒灸ヘルパーの金具に引っかからなくなってしまいます。

棒灸ヘルパー

このまま捨ててしまうのはもったいないですよね(>_<) そこで今回は使えなくなった棒灸を無駄なく使う方法を2つご紹介させていただきます(*^_^*)

◇◇◇

ひとつめは棒灸と棒灸をテープでつなげて使う方法です★
(太乙薬條・irodori適用)

棒灸と棒灸をテープでつなげて使う方法棒灸と棒灸をテープでつなげて使う方法

① まず用意して頂くものが、なるべく強力なテープ。
写真では分かりやすいようにカラーテープで巻いていますが、
ガムテープがオススメです!(当院では医療用の紙テープを使っています。)

② 新しい棒灸と古い棒灸(使って燃えた部分は綺麗に切りとって下さい)をテープで、ぐるぐる巻きます。
巻いた後は、ぐらつかないか必ず確認して下さい。

あとは、今まで通り棒灸ヘルパーに差し込んで使うだけです(^^)/

※テープの手前まで使ったら、テープの巻いてある部分はハサミで切って使っていって下さい。
(異常燃焼の原因になります。)

◇◇◇

ふたつめは温灸ホルダーを使っていただく方法です★
(太乙薬條・irodori・スモークレス適用)

温灸ホルダーを使っていただく方法温灸ホルダーは中に短くなった棒灸を入れてお使い頂く道具です。

調節可能なゴムひもが付いているので、腰や脚などに装着できます♪

まずは蓋を開けます① まずは蓋を開けます。

金具に棒灸を挟みます② このように金具に棒灸を挟みます。
金具の幅は調節可能です!

蓋をしっかり閉めて③ 蓋をしっかり閉めていただき、
温度は横と上の空気穴を使って調節できます。

赤い袋に入れて使いましょう④ 使う時は赤い袋に入れて使いましょう(^^)/
※赤い布には遠赤外線作用があり、効率を良くします。そして火傷防止の役割もあります★

◇◇◇

これで棒灸を無駄なく使うことができます★
棒灸をお使いになられる際は、火事・火傷に十分にお気を付け下さい(^^)

2018年 2月 20日 掲載

こんにちは、リリー動物病院 東洋医学クリニックの看護師 柴原です(*^_^*)

当院では鍼灸治療に通っていただきながら、次の治療日までの間、こちらでご指導させていただくツボにご自宅でもワンちゃん・ネコちゃん・ウサギさんにお灸をしていただくようお願いしています。(適用する子のみです。)

今回はお家でお灸をする際に使用する棒灸の種類について分かりやすく表にしてみました(^^)

棒灸の種類

よもぎの葉の主成分は「チネオール」という精油であり、抗炎症作用、鎮痛作用、鎮静作用などを持っています。

お灸は患部を温めて血の巡りを良くし、それによって痛みを和らげます。

なので、よもぎの薬理作用と共に患部を直接お灸で温めて血行を良くすることにより、痛みは改善される。ということになります。

鍼灸治療で症状が一旦改善した後、ご自宅でお灸をしていただくと、再発予防に大きく役立ちます。

大変だとは思いますが大切なワンちゃん・ネコちゃん・ウサギさんの為にお灸をしてあげてください(*^_^*)

※スモークレスは途中からどんどん温度が上がってきますので、熱すぎないかこまめにチェックしながらあてましょう。

次回は、短くなってしまった棒灸の使い方についてお話させていただきたいと思っています★

2018年 2月 20日 掲載

前々回のよもやま話『冬;生活の中で‥・①』で、「朝の太陽を見ると、夜セロトニンが出て眠りのリズムができる。」という事と「日の出から30分以内の朝陽に当たると、身体に非常に良い。」という話をさせて頂きました。
そのことについて少し補足があります。

〝太陽の『陽気』を身体に入れる為″に、もちろん太陽に当たるだけでも良いのですが、直接朝陽を見るのもお勧めです。
とは言え、いくら寒さ厳しい冬だろうと太陽を直接見るのは、非常に眩しいことは否めません。
前回大事な事をお伝えすることを忘れていました。
朝陽を見る時、「眩しくないように目を細めながら、ゆっく~り深呼吸しながら見る」のがコツです。

上で〝太陽の『陽気』を身体に入れる為″と言いましたが、その『陽気』について簡単にご説明しますね!
もともと中医学は、万物を構成するのは目に見えない最小単位の『気』から始まると言われています。(気は目には見えませんので、“エネルギー体”のようなものだと思って頂いて良いと思います。)
そしてその『気』は『陰』と『陽』の二つの『気』に分けられ、中医学では自然界のあらゆるものを二つに分別して考えてきました。

⦿『陰』は、物質を表し、『陽』は、エネルギーを表します。また別の言い方をすると、『陰』は、形態や身体、『陽』は機能だと言えます。
ですので、身体が『陰』だとすると、精神は『陽』になり、中医学の根本的な考え方の一つである『心身一如』の概念は、「精神は肉体に宿り、陽の礎は陰である。また健全な精神であれば、肉体は正常な機能を持った肉体になるので、『陽』が『陰』を動かしていると言うことが出来ます。

⦿ここでもうちょっと具体的な例で言うと『陰』は夜『陽』は昼、『陰』は寒『陽』は熱、『陰』は水『陽』は火・・・など、一般に積極的に動くもの、外交的、上昇的、温熱的、明瞭なものは全て『陽』に属し、静止したもの、内向的、下降的、寒冷的、暗いものなどは『陰』に属します。この二つは相互に対立していますが、相互に関連もしていて、連携しあっています。
ですので、私たち身体の状態も、『陰』と『陽』のバランスが取れている時は健康状態と言えますが、このバランスが悪くなった時を一般的に「病気」であると言います。

⦿ですので、先ほどお伝えしたように、「太陽の『陽気』を身体に入れる」ということの意味は、冬の寒さの影響を受けて、身体が冷えて『陰』が多くなっていますが、太陽を浴びたり見たりすることによって、身体に『陽気』を取り入れて、『陽気』を増やすことによって『陰』と『陽』のバランスを整えましょう!という意味であります。

さて、ざっと簡単に『陰陽論』についてご説明させて頂きましたが、後に『陰陽論』は『五行論』と共に、鍼灸治療では、患者の証(状態)を知ったり治療をしたりする基となります。
ですので、兎にも角にも鍼灸治療では、『陰』と『陽』のバランスを取ることが一番の要であると言われています。

◇◇◇

ブン太君と恵方巻き節分の日に来てくださったブン太君と恵方巻きです。

ちなみにこのカツラは手作りだそうです!!

ブン太ちゃんは小さい頃から股関節が悪いのですが、飼い主様が手術の後、プール、食事、針治療など出来ることをとにかく頑張ってらして、今とても調子が良いです。

Mさん、恵方巻き、ご馳走様でした(#^.^#)。

2018年 2月 14日 掲載

先日の『よもやま話』でお伝えした通り、「冬は春に備えて、❝早寝遅起き❞をして、たっぷりと睡眠を取り、腎に水穀精微(飲食物に含まれる栄養成分)を貯めて、各臓腑に❝営養❞を行き渡らせるようにすることが必要」です。

そして、下の「冬の五行表」の通り、冬の邪気は『寒邪』ですから、この季節の臓である『腎』は寒邪によっていためやすいのですね。ですから主に腎を養うものを食べて、身体の保温に心がけ、乾燥に気を付けることが必要になります。

腎を補い、身体を温めたり気を補ったりする食品は以下の通りです。

枸杞子(クコシ)
・・よく中華料理の調味料売り場にあるクコの実である。
多くは中国産なので、その中でも有機農法のものがお勧め。

  • 腎を補う力が強く、肝と脾も養うので、目に良い。(肝は目と繋がっているので。)
  • 肺を潤して咳を止める作用あり。
  • 下痢に効果あり。(但し脾の弱りからくる下痢には逆効果)
  • 枸杞子と棗(ナツメ)を酒につけて、料理に入れると良い。(これは人用として、という意味である。因みに私は写真の通り、特に肝を保護する為にいつも焼酎に入れて飲んでいます。)
  • 動物用でも人用でも、スープを作る時、枸杞子やその他の出汁を他の具材と一緒に水に入れ、煮込んでそのスープを飲むと肝・脾・腎を補うことができる。

山薬(サンヤク、ヤマイモ)
自然薯のように粘りの強いものの方が効果が高い。

  • 腎・脾・肺を補う。
  • 腎を補い多尿を改善する。
  • 枸杞子と合わせると咳を止める作用を上げる。
  • 泥状の下痢に効果あり。

銀木耳(白キクラゲ)

  • 腎と胃を補い、肺を潤す。乾燥性皮膚炎にもよい。
    (因みに、枸杞子と銀木耳、ゆり根を一緒に蒸すと免疫力を上げる。美肌効果もあり。)

海老

  • 腎を補う力が強く、肝・脾・肺も補う。
  • “身体を温める”ので、冷えによる身体(骨)の痛みにも効果あり。
  • 排毒を助ける。
  • 冷えていて、腎が弱っている時にお勧め。因みに腎が弱っていても、熱を持っている時は、ホタテが良い。

海参(なまこ)

  • 腎・心・肺を補う。
  • 海老よりも更に腎を補う力が強く、身体を温める力も強い。
  • 冷えからくる便秘によい。
  • 血を養い身体を潤す。

⦿以上のものは、すべて火を通すこと。例えば腎が弱っている動物に食餌を与える時、上に書いた通り、水から具材を入れてスープにしたものを、腎の療法食にかけるのもお勧めです。

⦿その他、お勧めの食品は以下の通りになります。

  • 栗、干し椎茸、ホウレンソウ、人参、ゆり根、豚肉、鶏肉、羊肉(羊肉は寒冷地で食べる肉なので、身体を温める作用が強い。よって皮膚の炎症が酷い時は悪化させることがあるので要注意!)
  • ジャガイモ、生姜(生姜は生の生姜よりも、干した生姜の方が体を温める作用が強いのでお勧めである。但し、動物に使う場合、刺激が強いので好まない動物が多い。故に使っても少量の方が無難である。)
  • 銀杏(コラムにも書いた通り、腎を補い肺を潤す作用があるので、腎疾患や空咳の方にお勧めである。だが、小毒がある為多食厳禁であり、増して人より身体の小さな動物にはお勧めではない。)

☆因みに、中医学における「栄養学」は、“生命を営む”という意味から『営養学』と言い、病を癒したり老化を遅らせる為の学問であり、『中医営養学』(または『中医薬膳学』)は、『鍼灸治療』『薬物治療』と共に、中医学治療の大きな柱の一つになっています。

五行表〈冬〉

五行
五色
五気
六淫
五臓
五腑
五味
五体
五官
五華
七情
寒邪
膀胱
恐・驚

◇◇◇

枸杞子が入っているので、赤くなっています右二本の焼酎には、枸杞子が入っているので、赤くなっています。
入れすぎると枸杞子の甘みが出てしまうのでそれが嫌であれば、量を加減した方が良いと思います。

因みに左二本は頂き物で、味見をしてから枸杞子を入れる予定です(笑)。
ありがとうございます(o^^o)!

枸杞子高齢の動物を飼ってらっしゃる方には、特に肝と腎、そして肺や脾を補う為に枸杞子をご紹介しています。

これはご紹介したある飼い主様から頂いたものです。有機農法です。

 
2018年 1月 17日 掲載

年末に入ってから、本格的な冬になりましたね!
皆様、お元気でいらっしゃいますか?!
私は、朝の『歩く気功(行功)』、結構続いています(*^-^*)V。
この気功は、肺機能を改善させ、ストレスによる気分のうっ滞にも有効です。またこの気功で肺の腫瘍が消えた方がいらっしゃったと聞いたことがあります。
ということで、秋から続く乾燥と寒気で肺に負担がかかっていることですし、風邪やインフルエンザにも罹りやすい時期ですから、この気功、ホントお勧めですよ!!(あっ、ごめんなさい・・・。今スタッフも休みに入り、気功の写真を撮ることができないので、やり方は後日お伝えしますね!)

ところで、先日、日本獣医中医薬学院の講義で山内健志校長が「日の出から30分以内の陽にあたると、エネルギーがとても強いので心身にすこぶる良い!」と仰ってました。それ以降になると光が強すぎて却ってよくないとも・・。
また、5月に大阪の漢方医・永島知子先生主催の医師三人の講演会があったのですが、そこでもある医師が「朝、7時に2500ルクス以上の光(太陽)を見ると、「セロトニン」が15時間後に出て、夜10時に眠れるようになる。」と仰ってました。
「セロトニン」は、動植物の体内に分布する生理活性物質の一つなのですが、睡眠などの生活リズムや体温調節、神経内分泌に関わっている物質です。また「アディポネクチン」や「ケトン体」のように、私たちが元気で長生きするのに貢献したり、難病治療に深く関わっている物質でもあります。

と、ここまで書くと、何を言いたいのかお察しの方もいらっしゃると思いますが、そうなんです!!
3千年前の中国の医学書『黄帝内経』には、「冬は一年の疲れを取り、もともと腎にはエネルギーが貯蔵されているので、そのエネルギーをこの時期にしっかりと蓄え、身体を養い、各臓腑に❝営養❞を行き渡らせ春に備えるべきである。」と書いてあります。(中医学ではこのエネルギーのことを❝水穀精微❞と言います)
ですので、『❝早寝遅起き❞をして、欲望を控え、体内の陽気のエネルギーを漏らさないように体を十分温めるように』と書かれているんですね~。

あれもお伝えしたい!これもお伝えしたい!と思うと、また今日も長くなってしまいました・・。
冬にお勧めの食材と気功(行功)に関しては、次回か次々回のよもやま話でお伝えしますね。
それでは皆様、『早寝遅起き』をして、朝わんこちゃんのお散歩に行かれる時は、日の出の30分以内の陽を浴びてお元気でこの冬を乗り切って下さいね~(^_-)-☆
それではごきげんよう~!

◇◇◇

山内健志先生日本獣医中医薬学院の校長、山内健志先生

この方は、本当に熱いお方です! ご自身が習った温先生の中医学を獣医界に広めようと14年以上ご尽力されて来ました。

「私たちもそのご意志に沿えるよう頑張らなくては!!」といつも針友と話しています。

山内先生は本当に素晴らしい師匠です。

◇◇◇

漢方医の永島知子先生大阪で活躍されている漢方医の永島知子先生

3年ほど前に、「テレセラピー研究会」でお逢いして、そのご縁で知子先生たちが入ってみえる勉強会にも入会させて頂きました。
この通りキュートでチャーミングな先生ですが、いざ診察となると、患者さまをあらゆる角度からご覧になって、心身共に治癒へと導いておられます。

山内健志先生同様、尊敬する先生のお一人です。

質問コーナーご講演後の受講者からの質問コーナー

三人の先生方のお話は、ご自身の体験談や臨床をしてらしてお感じになったことなど、なかなか普通では聞くことのできない素晴らしい内容のものばかりでした。
(お二方の先生にはこのHPに掲載させて頂くご許可を得る時間がなかったので、目隠しをさせて頂きました。)

◇◇◇

氏神様名古屋の病院の仕事納めの日に、氏神様の所へご挨拶に行ってきました。

お恥ずかしいことに、こちらに来てから一年以上経つのに、毎朝氏神様たちに「今日も動物と飼い主さまにとって最高最善の状態になって帰ってもらえますように!」とお願いしているにも拘わらず、一度も氏神様にご挨拶に行ったことがありませんでした。

日は沈みかけていましたが、温かく迎えて頂けたような感じがして、とても清々しく有り難い気持ちになって帰ってきました。
お正月には看護師さんと一緒にご挨拶に行くつもりです!

2017年 12月 31日 掲載

皆さま初めまして!木曜診察(リハビリなど)担当獣医師の水出(みずで)です。木曜以外は阿久比のリリー動物病院で『普通の獣医さん』をやっております。
鍼灸治療はうんと昔にかじった事はあるものの、あまりの難しさ・奥の深さに理解が足踏み状態になり、結局今はすっかりゆり子先生にお任せしっぱなしです。10月に当院で行った鍼灸のセミナーも少しお手伝いさせて頂いたのですが、もう何が何だか・・・・。

セミナー終了後、すっかり肩の荷が降りた気持ちでのんびりしておりましたが、「待てよ・・・『初心者の為の中医学の基礎と気功セミナー』だったんだし、むしろ私(=初心者)からの視点でご報告するのもありかも!」と思い、遅ればせながらゆり子先生にお願いして、今回このコーナーをお借りしました。(ゆり子先生の更新を楽しみにしていた方ごめんなさい!)

今回のセミナーは前半では東洋医学の基礎中の基礎、『気の理論』と『整体観念』について
お話し、後半では医学気功を皆さんと一緒に行う形をとりました。
もちろん、後半の気功も面白いし大事なのですが、個人的には前半の整体観念の話が
とても面白かった・・・。

「気なんてもの、ホントにあるの?」とか、「気って結局西洋医学で言ったら何の事?エネルギー?ホルモン?伝達物質?」とか考えているとドツボにハマってしまうのですが、「そういうのがあるとして~」とさらっと流して(って書くときっと東洋医学の先生方には怒られるだろう・・)話をきいていると、「体と心は繋がっていて、完全な一個の物である」➡「ストレスで下痢したり頭痛になったりするもんな!」とか、「人の身体は自然と一つのもので、影響を受けている」➡「確かに雨の日は関節が痛んだり、冬は風邪や泌尿器の病気が増えたりするよな!」とか、なかなか納得することも多くもう少し突っ込んだ話も聞きたくなりました。

実は、セミナー準備当初は「(もう少し突っ込んだ話であるところの)『五行論』や、他にもいろいろとお話したい!」とスタッフ一同頑張っておりました。しかし、これを話すとセミナーの時間が全然足りないうえに、急ぎ足で進み過ぎてわけが分からなくなってしまったのです。五行論の話、なかなか面白いんですよ。でもその前に「気というものがありまして~」「自然の影響ってのはあるよね~」の段階を通っておかないと以前の私の様に理解が足踏み状態でなかなか前に進めずにそのままで終わってしまう気がします。手前味噌ですが、今回のセミナーはその段階を楽しみながら通過しやすくなる、まさに初心者の方にお勧めのセミナーだったと思います。

さて試行錯誤しつつ行った今回の院内セミナーではありましたが、お陰さまで参加者様からは「楽しかった!」というお声を、参加されなかった方からは「あら、そんなのやってたの?私も参加したかったわぁ…」というお言葉を頂いたりしております。
セミナー企画は準備が大変で、正直ヘロヘロになりますが、こうしたお声には本当に励まされます。

今回は残念ながらボツ案となってしまいましたが、「五行論」、「陰陽論」、「弁証論治(診断・治療の決め方はどうやっていくのか)」、さらには「六邪(季節毎に受けやすい自然から影響)」や「六邪から身を守る為に食べたい、季節ごとの食材」など、まだまだ話したい面白いネタはたんまりあるようです・・いつかこれらを生かして、またセミナーを開けたらいいなあ!

◇◇◇

鍼灸セミナー

今回使用したスライドの一つ。ちょっとだけ五行論の話もでてきました。

初心者の私としては、「おお~、なかなか面白い…五行論を理解すると、いろんなことがもっと分かって来るんだろうなー…」と思ってお手伝いしておりました。

2017年 12月 23日 掲載

オゾン療法の効用をざっとまとめると・・・

✦免疫力の調整による難治性皮膚炎等の改善を助ける。
✦循環血流の改善による様々な病気の治癒促進
✦癌の進行の抑制
✦創傷の回復を助ける
✦関節疾患等骨の病気
✦抗炎症作用、鎮痛作用
✦殺菌作用、抗ウイルス作用、抗真菌作用

・・などでした。

と、ここまで書きますと、いいことづくめですが・・・
オゾン療法は、患者動物の病気によっては絶対使ってはいけない疾患(甲状腺機能亢進症)や厳重注意すべき疾患もあったり、薬によっては注意すべき薬もあるとのことでした。
そして『ホルミシス効果』といって、掛ける時間と量によっては、毒にも薬にもなることから、施術者は、患者動物の為にも施術者の安全の為にも、よく熟知してから使うようにとのことでした。

最後に、使い方さえ間違わなければ、オゾン療法は鍼灸治療や漢方薬治療、西洋医学での治療(内科も外科も)と併用することにより、併用する治療の効果を高める。もしくはそれにプラスαの効果をもたらす治療法ではないかと思いました。
また東京で学会があるとのことでしたので、是非参加したいと思いました。

◇◇◇

10月21日に当院で開催した「中医学セミナー」の打ち上げです10月21日に当院で開催した「中医学セミナー」の打ち上げです。

今回は名古屋の病院での初めてのセミナーでした。
水出先生と看護師の芝原さんに助けてもらったので、「二人が食べたいものを食べに行こう!」ということになりました。っで、結局二人のリクエストは病院のすぐ近くのお蕎麦屋さん(諏訪屋さん)でした。

だがしかし・・
美味しいものを頂くと、本当にハッピーな気分になりますね~(⋈◍>◡<◍)。✧♡

※ 本文と写真は無関係です・・悪しからず。

2017年 12月 16日 掲載

10月初めに、オゾン療法のセミナーに行ってきました。

オゾン療法は、4年ほど前に獣医の雑誌にその効果が掲載されたことにより、獣医業界でかなり脚光を浴びました。

その時、鍼灸仲間の先生方の強い勧めもあったので、一か月間オゾン発生器をデモで借りてみることにしました。

それで使ってみたところ・・・「う~~ん・・獣医雑誌に載ってはいたけど、イマイチぴんと来ないよね!」と私も他の獣医2人も思いましたので、機械をお返し購入も見送ることにしました。

ところが、たまたまこの夏にオゾンの治療を受けたあるワンちゃんの飼い主様の感想をお聞きして、結構興味が湧きました!

「とにかくうちの子の毛づやは良くなったし、歩行もしっかりしたし、すごい元気になったのよね!」とのこと。

※ 因みに“毛づや”が落ちるのは、中医学的に言うと、“血虚(けっきょ)”が原因でなると言われています。

❝血虚(けっきょ)❞とは、あらゆる慢性疾患や出血によって起こる貧血状態や虚弱状態のことをいいます。

出血の他、栄養不足や脾胃の虚弱によっても起こります。

血虚の症状として、毛づやが落ちたり、爪や皮膚の色の悪化、元気食欲の低下や心悸亢進、そして手足の痺れや発情の異常等があげられます。

それでその飼い主さまの話をお聞きした時、「10分弱のオゾンの治療で、毛づやまで良くなる(血虚が改善する)なんて、すごいな~!!」って思ったんですね。

そうこうしているうちに、デモでオゾン発生器をお借りしていた会社とは別会社のS氏から、本当に久しぶりに別件でメールを頂きました。

その方とメールを交わしているうちに『オゾン療法セミナー』のメールが間違って私に送られてきたんですね!

「これは偶然じゃなくて、必然かもしれない!!」と思い立ち、この度学会の会員でもないのに、S氏から学会の事務局にお願いしてもらって、特別参加させて頂いたというわけでした。

そこでバッタリ、大学時代の同級生2人と数十年振りに逢い、また鍼灸の学院の仲間とも逢ってまたまたご縁を感じました。

「やっぱり起こることは、偶然ではなくて必要必然なのかな~・・。」と思いましたね・・・。

さて、前置きが長くなりましたが、「セミナーに出てみてどうだったか?!」って話ですよね!

今回、獣医療でのオゾン療法について中心になって深く研究されている先生方の講義や、実際に現場で使ってらっしゃる先生方の話をお聞きして、正直なところ結構手応えを感じました。

※ オゾンは、環境汚染と関連するというレッテルを貼られていますが、実際に医療面では血液または直腸を介してオゾンを注入することで、多面的な効果を発揮します。 後でお話する効用的な角度から観ると、中医学での『鍼灸治療』や『まこも』と非常に似ているところがあると思います。

※ ただ、オゾン療法は一つの的を絞って治療するわけではなく、オゾンのあらゆる作用により、多面的にそして総合的にいろいろな効果を発揮するのに対して、鍼灸治療は患者動物の今起きている状態(証、しょう)を診て、そこにアプローチすることにより状態を改善しながら、他のところにも効果を発揮するところが相違点ではないかと思いました。

いつもの如く、また長くなってしまいましたので、続きはその②でお話させて頂きますね!

この10日くらいの間に急にお寒くなりました! 

当院におみえになる患者動物さんの中には、一旦調子良くなっていたにも拘わらず、この寒さで症状が悪化する子達が数頭おりました。 

この時期は寒邪(かんじゃ;寒さの邪気)によって、冷えて血が凝縮して血行が悪くなったり痛みが発生したりします。

皆さまの同居している動物さんたちもくれぐれも気をつけてあげて下さいね~!

ではでは~。

◇◇◇

オゾン療法のセミナーご縁って本当に不思議ですね。思わぬご縁でこのセミナーに出ることになりました!

結構面白かったです。

オゾン療法のセミナー「まさかこんな所で、同級生に逢うなんて~!!」

会員限定、定員30名のセミナーだったので、他の大きなセミナーよりも再会する確率は低いはずだったのですが、大学時代の同級生二人と数十年ぶりに逢いました。
向かって左は、大学時代苦楽を共にした剣道部の粟津君。右は同じクラスだった高橋君です。

この後の懇親会に誘ってもらったのですが、「私の中医学セミナーの準備があるからごめんね!」と私。すると「清水!(私の旧姓です)、久々に逢ったのに水くせぇな~!!30分だけでも、出ようぜ!」と粟津君。ほとんど学生時代のノリでした(笑)。

オゾン療法のセミナー着いてしばらくして、「どっかで聞いたことのある声だな~…。」と思いきや…日本獣医中医薬学院の同期の澤柳先生(向かって左)と一期上で今一緒にマスターコースに通っている原本先生(右)。

原本先生には毎月授業でお逢いしますが、澤柳先生とは二年ぶりだったのでお逢いできてとっても嬉しかったです^^!

2017年 11月 22日 掲載