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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

この暑い時期、熱中症の他、意外に気をつけて頂きたい病気

お盆もやっと過ぎましたが、まだまだ暑い日が続きますね~・・・。

朝晩のワンちゃん達のお散歩はアスファルトの照り返しがきついので、涼しい時間帯を選んでコマメに水分の補給をして頂きたいと思います。
こんな時は、スイカ、キュウリ、冬瓜など、瓜系の物は熱を冷ましてくれるので、動物さんにも食べさせてあげましょう。
ただ、与えすぎによって逆に冷えを起こすこともありますので、ほどほどにして頂けたらと思います。

今の時期は熱中症もそうですが、鍼灸治療をさせて頂いている者からすると、この時期にしては「意外!!」と思う病気に毎年遭遇しますので、気をつけて頂きたいと思います。

それは・・・
なんと、「椎間板ヘルニア」です。
東洋医学の「五行」で言いますと、「椎間板ヘルニア」のような“骨の病気”は、冬の寒い季節に起こりやすいと言われています。
ですので、ワンちゃんの椎間板ヘルニアの発症も圧倒的に冬が多いです。
寒さが酷くない初冬はそうでもないのですが、一気に寒くなり始めますと、同じ時期に初診の椎間板ヘルニアの患者さん、もしくは以前罹って鍼灸治療や手術で一旦改善したにも拘らず、また再発してしまう患者さんが重なるんですね。

ですが、特にここ3年~4年くらいの間、冬の椎間板ヘルニアの患者さんは当たり前なのに、今、この夏の暑い時期にヘルニアの患者さんが重なるんですね・・・。
それは、なぜか・・・・。
そうです!! エアコンのせいなのです。
暑くなり始めの時と、残暑が厳しい時など、飼い主さまがエアコンの温度を下げる事によって、身体が冷えて(寒邪によって)発症してしまうのですね!
ですので、椎間板ヘルニアの再発の危険性のある子がいるご家庭は、エアコンの温度に注意する。もしくは、腰(頚部の場合は首)が冷えない様に、薄手の腹巻を巻いてあげたり、棒灸で腰を温めてあげると発症予防になって良いと思います。
それでも発症した時は、なるべく早く治療してあげて下さいね。

※オマケですが、意外ではない話として・・・夏の湿気の多い時に罹り易い病気としては、やはり皮膚病が多いと思います。
患部を清潔にすると共に、原因がはっきりしている時(寄生虫、細菌感染・真菌感染など)は、その原因を根治すること。
そして、痒み、赤みなど炎症の酷い難治性の皮膚炎などは、抗生物質や抗炎症剤を使っても良くならない時、漢方薬で改善することが結構あります。
その子がどんな状態かを把握して、その子にあった漢方薬を服用すると改善することがありますね。
それと、まこも水を200倍に薄めてまこもの温浴もしくは原液を患部に噴霧するのもお勧めです。
食餌アレルギーと思われる子達に食餌に関して言わせて頂くとしたら、「生まれてこのかたラム肉を食べさせた事がないから、おそらく大丈夫だろう!」と言う推測から、ラム肉を食べさせてみえる飼い主さまがいらっしゃいますが、ラム肉はもとも寒い地方で食べられる肉なので、身体を温める作用があり、炎症の酷い子が食べると逆に悪化することもありますので、様子をみながら与えて下さいね。

※もう一つ、この夏に意外な病気・・・それはエアコンにあたったことによる(風邪による)癲癇(てんかん)の患者さんです。
癲癇は、風病とも言われ、主に春の温かい季節の風に当たって罹る病気だと言われています。
ですが、この時期、先ほど言った理由で発症することがありますので、エアコンの温度に気をつけて頂き、ワンちゃん猫ちゃん、ウサギさんなどのいる場所が直接エアコンの風が当たらないか十分注意して下さいね。

以上、思いつくままの「よもやま話」をさせて頂きました。

2014年 8月 16日掲載
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