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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

犬ジステンパーウイルスのお話

2015年1月、中国の陝西省にある野生動物の研究施設で飼育されているジャイアントパンダ4頭が「ジステンパー」に感染し、そのうち2頭が残念ながら亡くなってしまったというニュースが飛び込んできました。

この病気は犬ジステンパーウイルスによって感染し、発症すると死亡率が90%以上とも言われる恐ろしい病気です。

混合ワクチンの普及によって、発生率はかなり減ってきているものの、まだまだ恐ろしい病気の一つとしてあげられます。

今回はこの病気のお話をさせていただきます。

 

 

 

原因:犬ジステンパーウイルス

このウイルスは感染した動物のすべての分泌物・排泄物中に含まれます。

主な感染ルートは人間の風邪と同じような「飛沫感染」です。

ウイルスの排泄は通常症状回復後1~2週間と考えられます。

 

発生:飼い犬、野生動物(キツネ、タヌキ、フェレットなど)

※ 飼い猫は罹らないとされています。

 

症状:① 倦怠、食欲不振、元気消失、発熱

熱は一度下がったあとに再度上がります。この二回目の発熱の頃から症状が出始めます。

② 目やに、鼻水などの風邪症状  嘔吐、下痢  結膜炎など

③ 神経症状 ( 全身発作、“チューインガムを噛んでいるような”歯がみ 歩行障害 麻痺)

 

治療:残念ながら、基本的には効果的な治療法はないとされており、対症療法(その時出ている症状をおさえる治療)をしていくことになります。

死亡率は極めて高く、命が助かったとしても症状がじわじわと進行していったり、後遺症が残ったりする恐ろしい病気です。

 

予防:混合ワクチンを打つことで100%近く感染を防ぐことができます。

しかし、毎年一度追加接種をしていかないと生涯にわたる予防効果は得られないと考えられています。

一年に一度の追加接種を忘れず、恐ろしいウイルスから大切なペットをガードしてあげてくださいね。

 

 

 

 

2015年 1月 10日掲載
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