指間の毛刈りをお薦めします
こんにちは!!
突然ですが、皆さんは普段ペットさんたちの足の裏をじっくり見ることありますか?
普段は地面に接していることが大半を占める足の裏。
今日はこの足の裏にまつわる病気の予防や事故対策について考えてみたいと思います。
ワンちゃんネコちゃんの足の裏。
まず目に入るのはやはり肉球ではないでしょうか(^^)
小さい頃はピンク色で柔らかかったのに、今は黒くて硬くなっていたり…。
ワンちゃんネコちゃんたちの日々の生活スタイルによって、肉球の色は変化していくものです。
加齢や歩行による刺激によって、足裏の色素が沈着し、変色、硬化していくといわれています。
老齢犬、老齢猫では皮膚の新陳代謝機能が低下してしまうので乾燥した時期や寒い時期には肉球がひび割れてしまう事があります。
保湿性のクリームなどを使って、ケアして頂くことをお薦めします。
次に見て頂きたいのが指間の毛です。
足裏の肉球にかぶさるほど、毛が伸びていませんか?
指間の毛が肉球を隠すことによって肉球の働きの一つである滑り止めの役割が果たせなくなってしまいます。
特に、最近の住宅事情ではフローリングの床で生活しているワンちゃんネコちゃんたちも多いと思います。肉球を毛で隠したまま全力疾走!!そして、もし転んでしまったら…。
滑りやすいフローリングの上を歩くために、足の踏ん張りが利かず足腰の関節を痛めてしまったり、急な方向転換時にぎっくり腰を引き起こすことがあります。ジャンプや階段の昇り降りは腰に負担がかかりやすいので、特に注意が必要です。
予防には、足裏の毛をバリカンですっきり刈る。滑り防止効果のある肉球保護剤を塗る。床に絨毯を敷く。滑り止め効果のあるワックスを床に塗るといった対策と、急激でない運動で少しずつ筋肉を鍛える対策が有効です。
また、汗をかかないと言われているワンちゃんの身体の中で、唯一汗をかく場所。それが足の裏の肉球周りです。特に毛の量が多いワンちゃんは足先が蒸れてしまいがちで通気性が悪いためにマラセチアという細菌が繁殖し、皮膚炎を起こしてしまうこともあります。
マラセチアとは、カビ(真菌)の一種で、ワンちゃんネコちゃんたちの正常な皮膚にも常に存在していて、普段は全く悪さをしません。
しかし、脂質や湿度のあるところを特に好み、抵抗力が落ちている時には繁殖しやすく皮膚炎と並び、外耳炎を引き起こす原因のひとつとも言われています。
症状としては、独特の臭いと痒みが特徴です。
痒さで足先を舐め続け、二次的な細菌感染を引き起こしてしまうケースもあります。
もし、執拗に痒がる仕草を発見したら、一度診察を受けて頂くことをお薦めします。
以上のように、足裏の毛が伸びていることで、私たちの大切な家族であるワンちゃんネコちゃんたちが辛い思いをしているかもしれません。
彼らに生涯健康で快適に過ごしてもらうためにも、足裏のケアの必要性を考えて頂けたらと思います。
当院では足裏の毛刈り処置もうけたまわっております。
ご興味を持たれた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
担当:看護士 西尾