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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

災害に備えて(その4)

みなさんは、ワンちゃん・ネコちゃんの災害時の備えは万全ですか?
今回は災害にあった際、できた方がいいことの一つ、『呼べばすぐ来る』『ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせる』について詳しくお話しさせていただきますね。

『呼べばすぐ来る』ことができると…
災害が発生した際に、いち早く捕まえて、一緒に避難できます。

<ワンちゃんに「おいで」を覚えてもらう>

2人1組でおこないましょう。
1人はリードをつかんでワンちゃんを引き寄せ、もう1人はワンちゃんが見える範囲で(だいたい5メートルほど)離れる。
離れた人が場所を決めたら、ワンちゃんと向かい合い、名前を呼び「おいで」と呼ぶ。
リードをつかんでいる人が即リードを放す。
呼んだ人の所へワンちゃんが行ったら、リードをつかみ、たくさん褒めてご褒美を与える。
立場をかえて、繰り返し練習する。

※上手くいかない時は距離を縮めてやってみましょう

ポイント

●ここで一番大事なことは、飼い主さんが楽しそうな声(高い声)で呼ぶことです。
ワンちゃんに「行ったら良い事がありそう!」と思ってもらえるように呼びましょう。

●「お座り」「伏せ」などとは違い「おいで」の指示は従うまで、何度だしてもOKです。なによりも楽しい雰囲気を出すことを重視しください。

<ネコちゃんに「おいで」を覚えてもらう>

ネコちゃんにとって良い事(食事・おやつを与える時など)をする前に「おいで」を言ってからにすると、「おいで」と言えば、来てくれるようになります。

注意!!

ワンちゃんもネコちゃんも「おいで」と言われた後に嫌な事(叱る、お風呂に入れる、爪切りをする、投薬をするなど)をすると、「おいで」と「嫌な事」を関連付けてしまうので、呼んでも来てくれなくなるかもしれません。
必ず、セットにしないようにしましょう。

『ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせる』ことができると…

●災害が発生した際に、安全に避難できます。
飛び出して、飼い主さんの手から離れることはありません。
地面に飛び散っているガラスの破片などで怪我をしません。
●避難所に受け入れてもらいやすくなります。
●避難所などの慣れない場所でも、ワンちゃん・ネコちゃんがストレスを感じにくくなります。

<ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせるようになるには…>

ワンちゃん、ネコちゃんにケージやキャリーが「くつろぎの場所」だと思ってもらえるように、慣れていくようにしましょう。

注意!!

●悪いことをした後のお仕置きに使う
●病院に行くときにだけ使う
●始めから、長い間入れる
などをして、嫌な事を関連付けないようにしましょう

普段からケージやキャリーの扉を開けた状態で部屋に置く(ワンちゃんの場合、家族みんなが見えるリビングなどに置くとよいでしょう。)
ケージやキャリーの近くにおやつを置き食べてもらう。
2に充分慣れてきたら、ケージやキャリーの近くと、扉の付近におやつを置き食べてもらう。
扉付近から徐々に奥におやつを置き食べてもらう。
完全ケージやキャリーに入ることに抵抗がなくなったら、初めて扉を閉め、すぐ開ける。
徐々に扉を閉める時間を長くしていく。

※この時、外に出たそうな素振がみられたら、すぐに扉を開けて外に出してあげましょう。

災害に備えて、いろいろお伝えしましたが、最初はうまくいかなくても、根気よく続けていれば、どんな子でも必ず出来るようになります!

ですから、
●飼い主さんは、練習でイライラしないようにしましょう。
●練習はワンちゃん・ネコちゃんの集中力が切れる前(5~10分間)に終わらせるようにしましょう。
●ワンちゃん・ネコちゃんにとって、ご褒美(おやつ・褒める)が足りなかったり、強く叱ったりして、練習がつまらないものにならないように気を付けましょう。

練習は 短い時間で、日にちをかけて、飼い主さんもワンちゃん・ネコちゃんも楽しみながら、コツコツと することが一番大切です。

担当:動物看護師 柴田由起

2012年 1月 04日掲載
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