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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

去勢手術について

 まだ残暑がつづく中、みなさんいかがお過ごしですか?
 以前に犬と猫の避妊手術についてのお話を掲載したので、今回は去勢手術についてのお話を、簡単にさせていただきます。

1.手術のタイミングは?

 女の子の避妊同様、性成熟の前の6~9ヶ月前後が望ましいと言われています。
 特に睾丸(精巣)がちゃんと下降せずにお腹の中に残っている、いわゆる「陰睾(*)」の子の場合、精巣が腫瘍化する可能性が普通の子よりも何倍も高くなるので、早めの去勢手術をお勧めしています。

(*)陰睾とは…
 犬と猫の精巣は、生まれた直後はまだお腹の中にあるのですが、生後数ヶ月以内に鼠径部(内股の部分)を通って下降してきて、陰嚢内に収まります。
 「陰睾」はこの下降が正常におこらず、精巣がお腹の中か鼠径部に停留してしまっている状態をいいます。
 この場合精巣は陰嚢内よりも温度が高い環境にさらされるので、正常な機能を営めません。

2.メリットは?

  • 病気にかかりにくくなる
     高齢になるとなりやすい前立腺の病気や、精巣・肛門周辺の腫瘍の予防、会陰ヘルニア(肛門近くの筋肉が弱くなり、そこから直腸や膀胱が筋肉の外にとびだしてきてしまう病気)の予防になります。
  • 問題行動が減る
     マーキング(排尿によるテリトリーの主張)や支配性による攻撃、ほかのオスとの争いといった行動を起こす可能性がぐんと低くなります。
  • メス犬・猫を気にせずにすむ
     メスの子に望まない妊娠をさせてしまう可能性がなくなります。

3.デメリットは?

  • 交配できなくなる
     精巣を除去してしまうため、精子を産生することができなくなり、交配が不可能になります。
  • 太りやすくなることがある
     エネルギーの代謝に変化が起こるためか、女の子の避妊後と同様、太りやすくなる子がいます。

 以上、去勢手術についてお話させていただきました。睾丸をとってしまうこと、麻酔をかけること、いろいろ悩まれることはあると思いますが、やはり病気予防の意味では、手術をお勧めしています。
 交配の予定などよくご家族で話し合って、判断なさってくださいね。

2008年 9月 01日掲載
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